
こんにちわ、合同会社トビガスマル代表の廣瀬です。
映像制作やインタビュー撮影の現場では、「音がこもって聞き取りづらい」「風の音にかき消された」「ノイズが入ってしまった」──
そんな“音声トラブル”に悩まされることが少なくありません。
せっかく映像がうまく撮れていても、音が悪いと、全体の印象がガクッと下がる。
そんな経験、私たちの現場でも何度もしてきました。
そこで役に立つのが、小さくても信頼できる相棒「ピンマイク(ラベリアマイク)」です。
胸元などに装着して使えるピンマイクは、声をダイレクトに拾い、雑音を抑え、編集もしやすくなる──まさにプロも頼る“音の保険”のような存在です。
この記事では、2025年の最新モデルを中心に、目的別におすすめピンマイク15選をご紹介します。
初心者向けのコスパモデルから、YouTubeや配信に最適なワイヤレス、そして放送現場で使われるプロ仕様まで、現場感覚で選べるように整理しました。
「マイク、どれにすればいいか分からない」
そんな悩みを解決する一助になればうれしいです。
目次
ピンマイクを選ぶ前に知っておくべきこと
ピンマイクといっても、形も仕組みも価格もいろいろ。
「とりあえず安いのを買ってみたけど、思ったように使えなかった…」という声もよく聞きます。
まずは、ピンマイクを選ぶうえで最低限知っておきたい3つのポイントを押さえておきましょう。
ピンマイクの種類と特徴
ピンマイクは大きく分けて有線タイプとワイヤレスタイプに分かれます。
- 有線タイプ: 音声が安定していて安価。スマホや一眼カメラに直結して使える手軽さが魅力。
- ワイヤレスタイプ: ケーブル不要で自由に動ける。インタビューやVlog撮影など動きのある撮影におすすめ。
最近は超小型ワイヤレスモデルも増えていて、配信・講演・YouTubeなど幅広い用途に使えます。
音質を左右する指向性とは?
指向性とは、「どこからの音を拾いやすいか」というマイクの性質のこと。
- 無指向性(全指向性): 周囲の音を広く拾う。会話・ナレーション・環境音向き。
- 単一指向性: 正面の音に強く、周囲のノイズを抑える。雑音の多い場所や一人収録におすすめ。
屋外や騒がしい現場では単一指向性のピンマイクが重宝されます。
接続方法と互換性の確認
「マイクは届いたけど、うちのスマホにつながらない…!」
意外と見落とされがちなのが、接続端子と対応機器の確認です。
主な接続タイプ:
- 3.5mmミニプラグ: 一般的な有線タイプ(※スマホによっては変換アダプタが必要)
- Lightning: iPhone向け
- USB-C: Androidや一部ノートPC向け
- Bluetooth: 完全ワイヤレス型(遅延に注意)
購入前には、使う予定の機器に合う接続方式かどうかを必ずチェックしましょう。
初心者におすすめ!手軽に使えるピンマイク
はじめてピンマイクを使う方には、安価で扱いやすく、失敗しにくいモデルがおすすめです。
ここでは、トビガスマルでも現場やワークショップで使われることの多い、2025年版・初心者向けピンマイク3選をご紹介します。
BOYA BY-M1:コスパ最強のエントリーモデル
価格帯:2,000円前後(有線・無指向性)
驚くほど安価でありながら、クリアな音質と幅広い互換性で初心者からの信頼も厚い1本。
特徴:
- スマホ/一眼カメラ/PCに切り替えて使えるスイッチ搭載
- ケーブル長6mでインタビューや講演にも対応
- ノイズも少なく、ナレーションやVlogにも最適
「はじめてのピンマイクはこれでいい」と断言できる、エントリーモデルの決定版です。
Sony ECM-LV1:小型軽量で目立たない
価格帯:3,500円〜5,000円(有線・無指向性)
さりげなく装着できる、“見た目の自然さ”と“安定した音質”が魅力。
特徴:
- デュアルカプセル設計で、正面・横の音もバランスよく拾う
- クリップがしっかりしていて衣装を選ばない
- ZoomやTeams、オンライン会議にも対応
「ちょっといいものが欲しい」という初心者にピッタリの一本です。
AGPTEK Lavalier Microphone:クリップ式で簡単装着
価格帯:1,500円〜2,500円(有線・無指向性)
Amazonや楽天でも人気の中国メーカー。クリップで挟むだけの簡単設計と、安定した録音性能が評価されています。
特徴:
- 3.5mmジャック対応。変換アダプタ付きモデルもあり
- ケーブル長が長めで撮影時に便利
- モバイル撮影や簡易インタビューにも◎
コスパ重視で「とりあえず1本持っておきたい」方におすすめです。
Saramonic LavMicro U3/U3A:スマホ直結で高音質
価格帯:5,000〜7,000円(有線・無指向性)
LavMicro U3はUSB-C端子、U3AはLightning端子でスマホに直結できるピンマイク。 手軽で高音質を両立しており、取材や講義録音にも最適です。
特徴:
- スマホ専用で変換アダプタ不要
- 持ち運びやすく、シンプルな装着感
- ナレーションやVlog収録にも◎
Comica CVM-WS60:スマホ向けデュアルワイヤレス
価格帯:20,000〜25,000円前後(ワイヤレス・スマホ対応)
スマホで2人の会話を同時に録音したいときに便利なセット。 YouTube対談やインタビュー動画に強い構成です。
特徴:
- 2送信機+1受信機の構成
- スマホ・カメラ両対応(各種接続ケーブル付属)
- ワイヤレスでもノイズが少なく扱いやすい
セミプロ・クリエイター向け!ワンランク上のピンマイク
YouTube、Vlog、インタビュー動画、商品紹介など、「見せる映像」+「伝える音声」が求められるシーンでは、 音質・取り回し・見た目のスマートさにもこだわりたいところ。
ここでは、2025年現在、現場の映像クリエイターやセミプロ層に選ばれているピンマイク3選をご紹介します。
RODE Wireless GO II:自由な動きを可能にするワイヤレス
価格帯:40,000円前後(ワイヤレス・デジタル)
ワイヤレスピンマイクの定番。音質・操作性・汎用性のバランスが非常に高いモデルです。
特徴:
- 送信機×2+受信機×1のデュアルチャンネル構成
- 内蔵マイクでも録音可能。外付けピンマイクも接続OK
- USB-C・Lightning接続でPCやスマホにも対応
「現場で確実に録れるワイヤレスが欲しい」方におすすめ。
DJI Mic 2:クリアな音質と安定性
価格帯:45,000〜50,000円前後(ワイヤレス・高音質)
ドローンでおなじみのDJIが手がける音響機器。デザイン・収納性・音質の3拍子が揃った人気モデル。
特徴:
- 最大14時間録音できる内蔵メモリ
- ノイズキャンセリング+風防付きで屋外にも強い
- Apple/Androidデバイスに直結できるUSB-C/Lightningアダプター同梱
スタジオでも野外ロケでも頼れる、映像制作者向けの“現場型ワイヤレス”です。
Hollyland Lark M1:スタイリッシュなデザイン
価格帯:22,000〜30,000円前後(軽量・中価格帯)
音響業界でじわじわ人気を集めているHollylandのワイヤレスピンマイク。
超軽量・おしゃれなデザイン・コスパの高さで注目されています。
特徴:
- 送信機・受信機ともポケットサイズ。着けていても目立ちにくい
- スマホ接続用アダプタ付き(モデルによって異なる)
- 音質もクリアで、YouTuberや現場撮影に十分対応
「カジュアルにプロ感を出したい」クリエイターにおすすめの1本です。
Movo WMX-2-DUO:軽量×2人同録対応
価格帯:25,000〜30,000円(ワイヤレス・コンパクト)
2人同時に録音できるコンパクトなワイヤレスマイク。 持ち運びにも優れ、現場のスピード収録に適しています。
特徴:
- 軽量で目立たず、装着が簡単
- スマホにも接続可能
- 最大7時間録音&USB-C充電
TASCAM DR-10L Pro:レコーダー内蔵型で安心
価格帯:35,000〜40,000円(有線・本体録音)
無線に頼らず録音できる“本体記録式”ピンマイク。 電波干渉の心配がないため、式典や講演会などに向いています。
特徴:
- マイクとレコーダーが一体型
- 最大24時間録音(microSD)
- 放送業務でも実績あり。静音・高音質
プロの現場で活躍する!高音質ピンマイク
テレビ番組、CM、ドキュメンタリー、企業VPなど、「音質に一切妥協できない現場」では、 マイク選びは機材の中でも特に重要視されます。
ここでは、2025年現在もプロの映像現場で信頼され続けているピンマイク3選をご紹介します。
Sennheiser ME 2-II:放送品質の音質
価格帯:15,000〜20,000円前後(有線・無指向性)
ドイツの老舗音響ブランド・ゼンハイザー製。多くのTV収録やENG収録で使用される定番マイクです。
特徴:
- ノイズが非常に少なく、自然で透明感ある音を収録
- ワイヤレス送信機との組み合わせで使用されることが多い
- 小型かつ目立ちにくく、衣装にもなじみやすい
「とにかく安心して“良い音”を録りたい」という現場では外せないモデルです。
Sony ECM-77B:業界標準の信頼性
価格帯:30,000〜40,000円前後(有線・単一指向性)
長年にわたりテレビ・舞台・映画などの現場で使われ続けてきた、いわば“放送業界の標準機”。
特徴:
- プロ用キャノン端子(XLR)対応
- 屋外ノイズを抑える単一指向性で、ピンポイント収音が可能
- 高音質かつ頑丈で、現場での耐久性も抜群
テレビ局・音響会社からの信頼も厚い、まさに“プロ中のプロ”マイクです。
SHURE MVL:耐久性と音質のバランス
価格帯:10,000〜15,000円前後(有線・無指向性)
スマホ録音や現場取材にも強い、アメリカの音響メーカーSHUREの実力派モデル。
特徴:
- スマホ/タブレットでそのまま使用可能(3.5mm TRRS端子)
- 堅牢な設計と安定した音質で、外ロケにも◎
- 持ち運びやすく、ラフな取材現場にもフィット
スマホ収録でも“プロに近い音”が欲しい人にとっては、コスパ抜群の一本です。
RODE Lavalier GO:Wireless GO専用の高音質マイク
価格帯:10,000円前後(単体・無指向性)
RODE Wireless GO/GO II用に最適化された外付けマイク。 よりナチュラルで繊細な音を収録したい方におすすめ。
特徴:
- ノイズが少なく、声の輪郭がはっきり
- しっかりしたクリップで固定性◎
- 耐久性・収納性にも配慮
DPA 4060:放送・舞台で信頼されるハイエンドモデル
価格帯:80,000円以上(高音質・業務用)
放送・映画・舞台などで使用される最高級ピンマイクのひとつ。 小型ながら音の再現性が驚異的で、騒がしい環境下でもクリアな録音が可能。
特徴:
- プロの音響現場で信頼される定番機種
- 汗や湿気にも強い構造
- “その場の空気まで録る”ような音質
まとめ:用途に合わせたピンマイクを選ぼう
ピンマイクは、ただ「声を録る道具」ではありません。
どんな場面で、誰が、どんな声を届けたいのか── その目的に合った1本を選ぶことで、音は“伝わる力”に変わります。
この記事のまとめ
- 初心者: まずはBOYAやSonyの有線モデルで気軽にスタート
- セミプロ・配信者: RODEやDJIなどのワイヤレスで“撮る自由”を拡張
- プロの現場: SennheiserやSonyの定番機種で音の信頼性を担保
音声のクオリティが上がるだけで、動画の印象・コンバージョン・信頼感は確実に変わります。

私たちトビガスマルでも、インタビュー動画、イベント収録、ライブ配信など様々な現場で、
ピンマイクの“ちょっとした選び方”が作品の完成度に大きく影響することを実感しています。
「マイクは何を使えばいい?」と悩んだときは、ぜひこの記事を参考にして、
あなたの伝えたい声を、よりクリアに、より遠くへ届けてください。

2025.02.07
HOLLYLAND LARK M2Sとは? まず、HOLLYLANDといえば 映像・音響機器のプロフェッショナルブランド であり、特にワイヤレスシステムに強みを持っています。 トビガスマルでは、映像制作・ライブ配信の現場で HOLLYLAND製品 を積極的に導入しています。 ...
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