こんにちわ、クセのつよい映像制作会社「トビガスマル」の廣瀬です。
最近、“AVIファイル”に振り回されていませんか?
「再生できない!」「編集ソフトが拒否してくる!」「スマホで再生できん!」
──はい、それ全部、AVIあるあるです。
じつはAVIという形式、平成初期から生き残っている“レジェンド規格”でして、
令和の環境ではほぼ確実に扱いづらい問題児なんです。
そこで今回は、映像制作の現場で何百回と変換を繰り返してきた
トビガスマル直伝「AVI → MP4 変換の正しい救い方」をまとめました。
・無料で変換する方法
・画質を落とさないコツ
・スマホでもできる簡単変換
・逆に“やってはいけない変換”
など、読めばすぐに実践できる内容ばかりです。
あなたのパソコンに眠っている謎のAVI動画も、この記事で蘇ります。
さあ、令和対応の“ちゃんと再生できる動画”に変身させましょう。
目次
なぜAVIは再生できない?変換が必要な理由
まず最初に確認しておきたいのは、
「あなたのパソコンやスマホが悪いわけではない」ということ。
悪いのは──
AVIという古代文明の遺産みたいな動画形式です。
令和の映像制作現場からすれば、AVIは
「いや、まだおったんか!」というレベルの存在。
ここでは、なぜAVIが再生できなかったり、編集できなかったりするのか、
トビガスマル流に分かりやすく解説していきます。
① AVIは“平成スタート”の古い動画規格
AVIが誕生したのは1992年。
まだWindows 3.1がバリバリ現役だったあの頃です。
つまり、スマホもYouTubeも4Kも存在しなかった時代に作られた形式。
そりゃあ令和の機械が「知らんがな」と言いたくなるのも当然です。
・圧縮方式が古い
・ファイル容量がデカい
・再生に向かない構造
現代の機器と“思想”がそもそも噛み合っていません。
② AVIは“箱の名前”であって、中身(コーデック)がバラバラ
AVIの正体を一言で言うと──
「中身が毎回違う福袋」です。
AVIという箱の中に、どれだけ奇抜なコーデック(映像の圧縮方式)が入っているかは、
開けてみるまで誰にも分かりません。
だから起きる問題:
・パソコンAでは再生できるのに、Bではできない
・編集ソフトが拒否する
・音声だけ再生されない
・画が真っ黒
全部この「中身がバラバラ問題」が原因です。
③ AVIは重い。とにかく重い。
AVIは圧縮効率が悪いため、同じ長さの動画でも
MP4の数倍〜10倍以上重くなることがあります。
その結果──
・再生がカクつく
・編集がフリーズする
・スマホが「しんどい」と言い出す
こういう現象が起きます。
つまり、AVIは“再生するだけで体力を使う動画形式”。
現代の動画環境とはまったく噛み合っていません。
● 結論:AVIは“悪い子”ではないが、時代が変わりすぎた
誤解しないでいただきたいのは、AVIは悪者ではないということ。
当時は最先端で、多くの動画を支えてきたフォーマットです。
ただ──令和の動画環境では、
明らかに時代遅れ。
だからこそ、現代の標準形式であるMP4(H.264/H.265)へ変換するのが最適解になるのです。
【最も簡単】AVIをMP4に無料で変換する方法(Windows/Mac対応)
「とりあえずAVIをMP4に変換したいんじゃ!」
というあなたのために、まずは一番カンタンで、失敗しない方法から紹介します。
難しい操作は一切なし。
しかも全部無料です。
方法①:VLCメディアプレーヤーで変換(無料&安全)
世界中で使われている定番の無料ソフトがVLCメディアプレーヤー。
たぶん「変換できるなんて知らなかった!」という方も多いはずですが、
実はこの子、変換もめちゃくちゃ優秀です。
▼ 手順(めちゃ簡単)
- VLCを起動
- メニュー「メディア」→「変換 / 保存」
- 「追加」でAVIファイルを選ぶ
- 右下の「変換 / 保存」をクリック
- プロファイルで H.264 + MP4 を選択
- 保存先を指定して「開始」
はい、もう変換スタート。
PCがちょっと頑張ってくれれば、数分でMP4の完成です。
▼ メリット
- 完全無料
- Windows/Macどちらも使える
- 安全性が高い(世界的な定番ソフト)
- 高画質のまま変換しやすい
▼ デメリット
- 見慣れないUIで最初だけ迷う
- 複数ファイル一括変換はちょい面倒
方法②:HandBrakeで“高画質のまま”変換(無料・プロも使う)
もしあなたが「画質は絶対に落としたくない」タイプなら、
HandBrakeがベストです。
映像制作会社でも普通に使っている変換ソフトで、
トビガスマルでも“画質重視の変換”はほぼHandBrakeです。
▼ 手順(初心者でも簡単)
- HandBrakeを起動
- AVIファイルをドラッグ&ドロップ
- フォーマットを MP4 に設定
- 動画コーデックを H.264(またはH.265) にする
- 右上の「Start Encode」で変換開始
▼ メリット
- 画質劣化がほぼない
- 変換設定の自由度が高い
- YouTube最適化プリセットなどが便利
▼ デメリット
- 設定項目が多い(こだわる人向け)
「VLCは簡単、HandBrakeは高品質」というイメージです。
どちらを使っても確実にAVI → MP4へ変換できます。
【スマホ対応】AVIをiPhone・AndroidでMP4に変換する方法
「パソコン持ってないんです…」
「スマホだけで完結したい!」
という方、ご安心ください。
スマホでもAVIをMP4へ変換できます。
ただし注意点があって──
スマホはAVIとの相性がめちゃくちゃ悪い。
なので、再生アプリで無理やり開くより
キレイにMP4へ変換しちゃう方が早い&確実です。
方法③:スマホアプリ(Video Converter系)が最も手軽
iPhone/Androidどちらにも、AVI変換に対応したアプリがいくつかあります。
アプリ名は変わっても、操作はどれもほぼ同じです。
▼ 手順(どのアプリも共通イメージ)
- アプリを開く
- AVIファイルを読み込む
- 出力形式をMP4(H.264)に設定
- 「変換」ボタンを押すだけ
はい、これで完了。
シンプルすぎて逆に不安になるほど簡単です。
▼ メリット
- スマホだけで完結
- 動画の切り抜きや圧縮も同時にできる
- 広告を見るだけで無料利用できるものも多い
▼ デメリット
- 無料版は広告が多い
- 長尺動画は変換に時間がかかる
- 高画質変換はアプリによって苦手
特に長い動画はスマホが処理に時間を使うので、
フリーズしたように見えても実はちゃんと頑張ってます。
変換中は、あたたかい目で見守ってあげてください。
● 注意:機密動画・仕事用動画の変換はスマホ非推奨
スマホアプリは便利ですが、
企業案件や個人情報が入った映像の処理には向きません。
アプリがどんなデータを取得するか分からないケースもあるため、
業務動画はPCでの変換一択です。
● トビガスマルのおすすめ運用
- 短い動画 → スマホ変換でOK
- 長編動画 → HandBrake(PC)で確実に
- 仕事用動画 → オンライン変換は絶対NG
スマホは手軽ですが、クオリティ面ではやはりPC変換が圧倒的に安定します。
【オンライン】ソフト不要でAVIをMP4へ変換する方法
「ソフトをインストールするのが嫌だ…」
「とにかく1回だけ変換したい!」
そんなときに便利なのがオンライン変換サービスです。
ブラウザからAVIをアップロードするだけで、勝手にMP4にしてくれます。
ただし──
便利なぶん、リスクもある。
ここではメリットと安全な使い方を、トビガスマル目線でしっかり説明します。
方法④:オンラインコンバーターを使う(CloudConvert / Convertio など)
有名なオンライン変換サービスはたくさんあります。
代表的なのは以下のようなもの。
- CloudConvert
- Convertio
- FreeConvert
どれも操作はほぼ同じです。
▼ 手順(共通)
- サイトを開く
- AVIファイルをアップロード
- 変換形式を MP4 に指定
- 「変換」ボタンを押す
- 変換が終わったらMP4をダウンロード
これだけ。
とにかく早く終わらせたい人には最短ルートです。
▼ メリット
- ソフト不要
- 操作が最も簡単
- PCのスペックが弱くても変換できる
▼ デメリット
- インターネットのアップロード速度に左右される
- 大容量ファイルは途中で止まることがある
- 機密動画をアップするのは絶対NG
オンライン変換は便利ですが、
仕事の動画をそのまま外部サイトにアップロードするのは超危険。
企業案件や個人情報を含む映像は、
必ずVLCやHandBrakeなど“オフライン変換”を使ってください。
● どんなときにオンライン変換を使うべき?
こんなケースなら使ってOKです。
- 短い動画で、個人用途
- 画質にそこまでこだわらない
- パソコンにソフトを入れたくない
- 容量が小さめのAVI
逆に下記のような場合は、絶対に使っちゃダメです。
- クライアント動画
- 仕事で使う撮影素材
- 大容量・長尺動画
- 個人情報が映り込んだ映像
オンライン変換は“軽作業向きの便利ツール”であって、
本気の動画変換はPCソフトに軍配が上がります。
【プロ向け】映像制作会社が行うAVI → MP4変換の最適解
ここからは、映像制作を本業とするトビガスマルが、
実務で何百本もAVIを変換してきた結果たどり着いた“最適解”をお伝えします。
結論から言うと、プロ現場で使うべき変換方法は
「HandBrake + 必要に応じてDaVinci Resolve」
この2ステップでほぼ万全です。
① HandBrakeで“高品質H.264 or H.265”に変換
HandBrakeは無料とは思えないほど優秀で、
画質劣化を最小限に抑えてMP4へ変換できるのが最大の魅力です。
トビガスマルでも、クライアント案件やアーカイブ作業で頻繁に使用しています。
▼ 推奨設定(プロ向け)
- フォーマット:MP4
- 映像コーデック:H.264(画質優先ならH.265も可)
- Constant Quality(CQ):18〜22
- ビットレート:10〜20Mbps(用途に応じて)
- フレームレート:ソースそのまま(Same as source)
この設定にしておけば、
「ほぼ無劣化に近い状態でAVI → MP4」が実現できます。
② DaVinci Resolveで“編集可能な形式”へ仕上げる
もし変換後の素材を編集で使う場合は、
DaVinci Resolveで一度読み込み → ProRes 422に再エンコード
するとさらに安定します。
▼ この手順が最適な理由
- 編集ソフトでの読み込みが高速になる
- カクつきが発生しにくい
- 長編編集でもストレスが少ない
とくに長尺素材・インタビュー・複数カメラ編集など、
素材の安定性が最優先になる編集ではおすすめです。
③ “変換ミス”を防ぐための現場ルール
AVI → MP4 に変換するときに、プロ現場ではこれらを徹底しています。
- 元のAVIファイルを必ずバックアップ
- 変換後のファイル名を編集で迷わないよう統一
- 画質比較(Before/After)を一度目視チェック
- 音ズレチェック(AVIはズレることがある)
特に“音ズレ”はAVIのあるあるなので、
変換後の5秒だけでもチェックしておくと事故を防げます。
● 結論:プロ現場では「品質・安定性・安全性」が最優先
AVI → MP4 は誰でもできますが、
プロの現場で求められるのは「品質が保たれているか」「素材が編集で安定するか」です。
そのため、トビガスマルでは
HandBrake → DaVinciの2段階方式
を採用しています。
仕上がった素材は軽く、扱いやすく、何より安定。
変換でのトラブルがほぼゼロになるので、結果的に作業効率も上がります。
AVI → MP4 変換でよくあるトラブルと対処法
AVIは“クセの強いファイル形式”なので、変換するときに
「え、なんで?」というトラブルが起きがちです。
でも大丈夫。
映像制作会社トビガスマルは、これまで何度もAVIに振り回されてきました。
あなたがぶつかる壁は、ほぼすべて経験済みです。
ここでは特に多いトラブルと、その確実な解決法を紹介します。
① 変換できない/途中で止まる → コーデックが古すぎる
AVIは“箱”で、中にどんなコーデック(映像の形式)が入っているか分かりません。
古いコーデックだと変換ソフトが理解できず、処理が止まります。
▼ 解決方法
- HandBrakeを使う(対応コーデックが広い)
- どうしても無理なら、VLCで一度MP4へ強制変換してから再変換
“古代文明の映像コーデック”みたいなAVIでも、この方法でほぼ救えます。
② 音声だけ出ない → AVIの音声コーデックが非対応
AVIは映像だけでなく音声も独特。
音声だけ古いコーデックを使っていると、動画は映るのに音だけ出ません。
▼ 解決方法
- HandBrakeで音声コーデックを AAC に再設定
- ダメなら、VLCで音声だけ抽出 → 再結合
音ズレも発生しやすいので、変換後に5秒だけチェックすると安心です。
③ 画質が劣化した → ビットレートが低すぎる
MP4変換では、ビットレート(映像の情報量)が低いと
ブロックノイズ(画面がモザイクみたいになる)が発生します。
▼ 解決方法
- HandBrakeでビットレートを10〜20Mbpsに設定
- 画質優先ならコーデックをH.265に切り替える
これだけで「あ、ちゃんと映像になった!」という仕上がりになります。
④ ファイルが巨大 → AVIはもともと重い
AVIは、そもそも軽い形式ではありません。
MP4にすることで1/5〜1/10の軽さになることも珍しくありません。
▼ 解決方法
- HandBrakeでH.264+中ビットレートに設定
- 解像度を落としてもOK(古い素材なら720pでも十分)
特に編集目的なら、軽くした方がソフトが落ちにくくなります。
⑤ 編集ソフトが読み込まない → 変換が不完全
AVI → MP4 はできたのに、
Premiere Pro/DaVinci Resolve が素材を嫌うことがあります。
原因はシンプルで、
動画と音声の形式が噛み合っていないためです。
▼ 解決方法
- HandBrakeで映像:H.264、音声:AACに再指定
- 編集用に最適なのは、DaVinciでProRes 422へ変換
プロの現場では、ほぼこの方法で解決します。
● まとめ:AVIはクセが強い。でも必ず救える。
AVIは“古い・重い・不安定”という三拍子が揃ったフォーマット。
でも裏を返せば、正しい知識があれば必ず救える形式でもあります。
困ったら次の順番で試せばOK:
- VLCで変換 → ダメなら
- HandBrakeで高品質変換 → それでもダメなら
- DaVinciで最終処理
トビガスマルはこれで、どんなAVIでも蘇らせてきました。
あなたのAVIも、もう大丈夫です。
まとめ|AVIはMP4へ変換するのが一番ラクで安全
AVIは昔の動画形式で、今の環境とは相性が悪く、
「再生できない」「音が出ない」「編集ソフトが止まる」など
さまざまなトラブルの原因になるファイルです。
でも安心してください。
AVI → MP4 変換さえしてしまえば、ほぼすべての問題は解決します。
この記事で紹介した方法をもう一度まとめると──
● とにかく簡単に済ませたい → VLC(無料)
初心者にも優しい。「悩むよりまず変換したい!」人向け。
● 高画質で変換したい → HandBrake(無料・プロ品質)
画質を落としたくないならコレ一択。
トビガスマルも実務で愛用しています。
● スマホで済ませたい → 変換アプリ
短い動画なら便利。ただし仕事で使う動画には不向き。
● ソフトを使いたくない → オンライン変換
手軽だけど、機密動画には絶対NG。
個人用途のみに限定してください。
AVIはクセの強い動画形式ですが、
やり方さえ分かれば誰でも安全にMP4へ変換できます。
もし作業中に「あれ?」とつまずくことがあっても、
この記事の“トラブル対処”の章を見返せば必ず解決できます。
そして何より──
AVIをMP4に変換するだけで、動画の使い勝手は劇的に向上します。
編集も軽くなり、スマホでも再生できて、
YouTubeやSNSへアップロードする際にもトラブルがほぼゼロに。
これを機に、あなたのパソコンに眠る“問題児AVI”たちも
最新のMP4へ生まれ変わらせてあげましょう。
あなたの映像環境が、今日から一気に快適になります。
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