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映像制作ノウハウ

ゲームで写真を学ぶ。『Lushfoil』の魅力・活用法・今後の期待

代表社員 廣瀬高之

こんにちわ、クセノツヨイ映像制作会社「トビガスマル」の廣瀬です。
「もっと上手くなりたいのに、天気も時間も場所も選べない」──構図の練習はいつも制約だらけ。そんなモヤモヤをほどくのが、写真シミュレーションゲーム『Lushfoil Photography Sim』です。
広がる景観を歩き回って構図を探し、光の向き・時間帯・天候まで自分でコントロール。失敗してもコストゼロ、同じ条件で何度でもリトライできる“反復練習の楽園”がここにあります。

本記事では、ゲームとしての楽しさはもちろん、実力アップに直結する使い方にフォーカス。まずは『Lushfoil』の魅力を整理し、次に構図・露出・ロケハンに効く活用法を手順化。最後に、より“写真”に近づくための今後の期待(レンズ表現や学習モードの充実など)を提案します。
「歩く → 探す → 撮る」をゲームで磨いて、現実の一枚をもっと好きにしましょう。

Lushfoil Photography Sim とは?本格フォトシムの現在地

ゲームの狙いと体験の核(歩く→探す→撮る)

Lushfoil Photography Simは、世界各地を精緻に再現したロケーションを自由に歩き回り、構図を探して“撮る”ことに全振りしたフォトシム。カメラは実機に近い操作系で、露出・絞り・ISO・WB・AF/MFなどを調整しながら一枚を追い込めます。戦闘やクエストはなく、被写体を見つけ、光を読み、切り取る——写真の核に集中できる設計です。

舞台はイタリアの山岳湖や豪州の海岸、日本の寺社など、実在風景をもとにした多彩なロケーション。瞑想的に景観を味わいながら、現実に近い操作で撮影体験を積めるのが魅力です。

対応プラットフォーム/基本仕様の整理

  • 発売日:2025年4月15日(世界同時)
  • 対応:Windows(Steam)/PlayStation 5/Xbox Series X|S
  • 開発/パブリッシャー:Matt Newell/Annapurna Interactive
  • 価格の目安:PC/CSともにおおむね$14.99/£11.99帯(地域差あり)

参考:Steam商品ページと公式発表、各ストアのタイトル情報。

PC推奨の一例(要64bit OS):最低でWindows 10/RAM 8GB/GPUはGTX 1050 Ti級以上といった“中堅構成”。風景描画が美しいタイトルのため、余裕があれば上位GPUでのプレイが快適です。

“写真モード付きゲーム”との違い

多くのゲームにあるフォトモードは“おまけ機能”ですが、Lushfoilは写真そのものが目的。歩く→探す→撮るのループに特化し、撮影項目の操作・構図探索・作品編集までが主役です。疑似的なミッションやコレクタブルはあるものの、評価指標よりも撮る体験の没入を優先している点が特徴。いわば「フォトモードを11まで上げた」専用設計と言えます。

『Lushfoil』の撮影体験のコア機能

『Lushfoil』の価値は、“歩く→探す→撮る”が素直に積み上がるところ。ここでは、実写でもそのまま効く3つのコア──①露出操作 ②レンズ感 ③光と天候──に絞って、実戦的に解説します。

露出・絞り・ISO・WB・AF/MF:実機寄りの操作感を体で覚える

  • 露出三角形を“見て”理解絞り(被写界深度)・シャッター(動きの表情)・ISO(粒状感)のトレードオフを、同一シーンでパラメータだけ替えて比較保存。
  • WB(ホワイトバランス)は固定が近道:オート任せだと色が揺れます。晴れ/曇り/タングステンなど固定にして、Look(色調)の違いを冷静に判断。
  • AF/MFの使い分け:主役が小さい/コントラストが弱い場面はMFで“置きピン”。逆光や霧の中でも安定します。

トビガスマル流・60秒ドリル(露出)
同じ構図で f/2.8・1/500・ISO100f/8・1/60・ISO100f/8・1/250・ISO400 を連写保存。
被写体の“立ち方”と背景のボケ、動きの止まり方の違いを拡大比較。

焦点距離と被写界深度:レンズ感をどう再現するか

焦点距離は画角の広さだけでなく、遠近の圧縮感背景との距離の出方を変えます。被写体と背景の距離が1.5m以上あると、ボケの表情や主題の抜けが安定します。

  • 広角(24–28mm相当):前景に何かを入れて立体的な導線を作る。地面スレスレのローアングルが効く。
  • 標準(35–50mm):人や物の“距離感”が素直。足で前後して背景の混み具合を調整。
  • 中望遠(75–90mm):背景を整えやすい圧縮。主役背後の“面”を揃えると上品に決まる。

30秒チェック(レンズ感)
同じ被写体を 28 / 50 / 90 で各1枚。背景の線や面がどう整理されるかを比較し、自分の“得意距離”を見つける。

光・天候・時刻のコントロール:空気を作る

写真は光のスポーツ。時刻や天候を変えると、同じ構図でも別物になります。まずは3つの基本光を押さえましょう。

  • 逆光:輪郭が立ち、ドラマが生まれる。露出はややアンダーで白飛びを防ぐ。
  • サイド光:質感・立体が出る。建築やテクスチャにおすすめ。
  • 順光(曇天含む):色が安定。商品やフラットな表現に向く。

天候は霧・雨・雪が学びの宝庫。霧は遠近の層が出て構図練習に最適、雨は反射でハイライトの置き場が増え、雪は露出の白管理が鍛えられます。

トビガスマル流・“空気”ドリル
同じ立ち位置・構図で 朝(順光)/夕方(逆光)/曇天 の3パターンを保存。
ハイライトとシャドウの出方、色の落ち着きを見比べて、シーンに合う時間帯をメモ。

次章では、ここで触れた操作と考え方を実務の練習に落とし込む方法(構図ドリル/露出ドリル/疑似ロケハン)を、手順つきで紹介します。

実務に効く『Lushfoil』の使い方(構図・露出・ロケハン)

『Lushfoil』は遊ぶだけでも楽しいですが、上達の練習場として使うと価値が跳ねます。ここでは現場に直結する3つのドリルを、手順とチェックポイントつきでまとめました。

構図ドリル:三分割/対角線/前景・額縁の反復練習

  1. 制約を1つだけ決める(例:三分割の交点に主役を置く/対角線に沿って導線を作る)。
  2. 固定アングルで3パターン撮る:主役の位置を左上/右上/中央に変える。
  3. 前景を追加:草・手すり・人物の肩などを入れて奥行きを作る。
  4. 額縁化:窓・アーチ・木の枝で囲いを作り、視線を誘導。
  5. 比較保存:3〜6枚を並べ、視線の流れ・余白の気持ちよさをチェック。
  • NG→OK:主役と背景が重なる → 一歩動いて輪郭を抜く/空や地面の“逃げ”の余白を足す。
  • 指標:目線の先に空きがあるか/垂直・水平が崩れていないか/主役より強いコントラストが背景にないか。

60秒ドリル:同じ場所で「三分割→対角線→額縁」を連続撮影。最も“説明なしで伝わる”1枚を選ぶ。

露出の基礎練習:ハイライト管理とETTRの感覚

ゲーム内の表示(ヒストグラム/白飛び警告:搭載されていればON)やプレビューを使い、白を守る感覚を掴みます。

  1. 逆光のシーンを選ぶ(空や水面、雪など白が多い)。
  2. −0.3EVからスタートし、±1EVの範囲で3〜5段階撮影。
  3. 最も自然に白が残る1枚を基準に、シャドウを持ち上げるか、コントラストで締めるかを判断。
  4. 動体が入る場合はシャッター優先で1/125を目安に止めてから微調整。
  • 覚えどころ:白は飛ぶと戻らない。まずは少し暗め→後で起こす。
  • ETTRの簡易練習:可能ならヒストグラムの山を右に寄せて(ただしクリップさせない)、ノイズ少なく滑らかに。

よくある失敗:WBオートで色が揺れる → 晴れ/曇り/電球などに固定。比べやすくなります。

疑似ロケハン:太陽高度・方位を読んでショットリスト化

時刻や天候を切り替えられる強みを活かし、本番を想定したロケハンを行います。

  1. スポット選定:主役(建築/木/人物位置)と背景(山/海/街)を決める。
  2. 時間帯比較:朝/昼/夕の3つで逆光・サイド光・順光を試し、最適時間をメモ。
  3. 天候比較:晴れ/曇り/霧/雨で質感の出方を確認。霧=層、雨=反射、曇=色再現。
  4. レンズ割:28/50/90相当で画角ごとの役割を決める(引き/寄り/ディテール)。
  5. ショットリストに落とす:立ち位置・焦点距離・時間・光の向き・意図を1行で。
No. 位置/向き 時間帯 焦点距離 意図/メモ
01 桟橋先端→北 28mm 逆光 水面の反射で導線/人シルエット
02 堤防手前→西 50mm サイド 石のテクスチャ強調
03 丘の上→寺社 90mm 順光 標識を排除してミニマル

現場で効くコツ“迷ったらリストに戻る”。枚数ではなく意図の回収を優先すると、選定が速くなります。

次の章では、より“写真”に近づくための伸びしろを提案します(レンズのクセ再現、WB数値化、評価設計など)。ゲームが練習場から“学習ツール”へ進化するための具体策です。

『Lushfoil』ここが伸びしろ:より“写真”に近づくために

『Lushfoil』は「歩く→探す→撮る」の核が強い一方で、現実の写真表現にさらに寄せられる余地があります。ここでは、体験をもう一段“写真”へ引き寄せる具体的な改善案を提案します。

レンズのクセ再現:口径食・収差・玉ボケ形状まで

  • 口径食(周辺減光)とボケ縁:開放時に周辺の玉ボケがラグビーボール状になる表現を可変化。画面中央と周辺でのボケ形の差を強弱スライダーで。
  • コマ収差/非点収差:夜景の点光源が鳥の翼状に流れる癖を選択式に。夜の都市・星景で“レンズ個性”が立ちます。
  • 絞り羽根の枚数光条(スター)の本数・形を絞り羽根の設定で再現。建築や街灯で“あのレンズ感”を遊べるように。
  • 焦点距離だけでなく年代感:現行/オールド相当のトグルでコントラスト・フレア・色乗りを変えるプリセットも有効。

練習効果:同一の構図でも“レンズの選択”で画の性格が変わる経験を積める。実写のレンズ選びに直結。

WB数値(Kelvin)/カラーチェッカー対応

  • Kelvin指定2500K〜10000Kの範囲指定+グリーン/マゼンタ軸の微調整(Tint)。
  • グレーカード/カラーチェッカー:シーン内に置いて一発でWB適用。シリーズ制作時の色安定に効く。
  • Look一括適用:ロケ単位でWBとトーンカーブを固定し、全カットへバッチ適用。作品集の統一感を作る訓練に。

練習効果:光源ミックス環境での色の整え方を体感で学べる。実写での後処理時間を短縮。

ブルーム/被写界深度(DOF)のチューニングとプリセット化

  • ブルーム量・閾値の二段制御量(Intensity)発生し始める明るさ(Threshold)を分離。ハイライトが滲み過ぎる課題を解消。
  • DOFの“物理”と“演出”物理寄り(円形・自然減光)演出寄り(映画的ボケ強調)をプリセットで切替。
  • シーン別プリセット街夜景/人物逆光/商品・小物/建築の4種。露出・ブルーム・DOF・WBの初期値を最適化。

失敗を減らすUI:プレビュー上に白飛び警告ボケ境界ガイド水平ガイドを重ね表示できると、学習曲線が緩やかに。

“撮る意味”の設計:課題・評価・目的のレイヤー

自由散策に加えて、“ブリーフ(依頼)”モードを併設すると、実務の疑似体験が可能になります。

  • 課題カード「逆光で肌を守る」「28mmで前景を入れて奥行き」「雨上がりに反射を使う」など、目的と制約が明確なお題。
  • 提出仕様枚数制限(例:6枚)/納期(30分)/用途(LPヒーロー、サムネ、Zine)を提示。
  • 簡易評価:EXIF(仮想)の範囲で露出安定・WB一貫・構図多様性を機械評価+任意の手動講評欄。
  • コンタクトシート出力:選定→配列→キャプションまで一気に。SNS用テンプレ(3枚セット、6枚セット)も。

練習効果“撮って終わり”から“選んで届ける”まで体験でき、実務の判断力が磨かれます。

次章では、これらの伸びしろを学べる仕掛けとして具体化(ミッション型レッスン/講評ワークフロー)し、フォトシムが“上達ツール”になる道筋を描きます。

学べるフォトシムへ:機能提案

『Lushfoil』を“上達ツール”として育てるために、練習→振り返り→共有までを一本の体験にします。ここでは、すぐ実装できて効果が高い3つの仕掛けを提案します。

ミッション型レッスン:逆光・夜景・動体課題

「歩く→探す→撮る」に目的と制約を与えると、学習効率が跳ねます。1課題=10〜15分のショートレッスンを基本に。

課題名 制約 評価軸 合格ライン
逆光で肌を守る 人物シルエット禁止/−0.3〜−0.7EVで撮影 白飛び率・肌トーン・エッジの抜け 白飛び <1%/肌の平均輝度 45–60%
夜の点光源コントロール 三脚不可/SS 1/60 以上維持 点光源の形/黒の締まり/色かぶり 黒つぶれ <5%/WB偏差 小
動体を止める/流す 被写体スピード指定/止め1枚・流し1枚 シャープネス・流れ量・主役の視認性 止め=MTF閾値以上/流し=主役エッジ維持
  • ゲーム的要素:制限時間/レンズ縛り/枚数上限(例:6枚)で判断力を鍛える。
  • ヒントの段階解放:最初は非表示、失敗が続くとWB固定・露出の目安などを段階表示。

EXIF付きコンタクトシートで自己講評

撮影後は選定と振り返りが本番。自動生成されるコンタクトシートに、仮想EXIFと評価欄を載せます。

  • 記録する項目:日時/場所/焦点距離/f値/SS/ISO/WB(Kelvin+Tint)/露出補正/Look名。
  • 自動メトリクス:白飛び率・黒つぶれ率・コントラスト指数・色温度偏差・水平/垂直ズレ。
  • 講評テンプレ:「意図」「良かった点」「改善1つだけ」「次回の仮説」を1行ずつ。

トビガスマル流・1分講評
◎ / △ / × の三段でフラグ → ◎だけを並べて共通項を言語化(光・距離・色)。
次のミッション開始時に、その共通項を最初の設定として固定。

オンライン講評会/ワークショップ連携

出力の“出口”を用意すると継続しやすくなります。ゲーム内/外の運用案を併記。

  • ゲーム内ギャラリー:課題タグ(#逆光 #夜景 #動体)で並べ、EXIFと一緒に比較。6枚セットの表示に固定して作品単位で見る癖を作る。
  • 講評ルーム:ホストが画面を共有し、“意図→合否→一言改善”で1枚30秒の高速講評。
  • Zine/PDF出力:3-6-12枚のテンプレ台紙に貼るだけ。キャプション欄は目的・光・焦点距離を自動記入。

ここまで整うと、『Lushfoil』は遊び→練習→作品化の三拍子が回る学習基盤になります。次章では、成果を“外へ届ける”ための作品化と共有のワークフローを提案します。

作品化の“出口”を作る

撮って満足で終わらせないために、選ぶ→並べる→届けるまでを一本のルートにします。ここでは、Zine/PDF、SNS、アーカイブ管理の三つの出口を設計します。

Zine/PDF書き出し:プリントを見据えたトーン設計

  1. シリーズ基準を固定:Looks/WB(例:5500K)/露出基準(−0.3EV)をロケ単位で統一。
  2. セレクトは“6/12/24枚”の段階制:まず6枚に削り、物語の流れを確認→12→24へ拡張。
  3. 配列ルール:ワイド→寄り→余白、あるいは“光の強→弱”で緩急を設計。
  4. トーン調整:プリント想定なら白飛び抑え・黒上げすぎ注意。中間調を気持ち広めに。
  5. 書き出しWeb配布=sRGB・中画質・軽量PDF出力用=高画質PDF(300dpi相当)

テンプレ(A5横・6枚Zine)
1P:タイトル/2P:ワイド導入/3P:寄り/4P:テクスチャ/5P:主役/6P:抜け(余白多め)
キャプションは場所・時間・焦点距離のみ。説明過多は野暮。

SNSテンプレ:シリーズ統一&枚数制限で“作品”にする

  • 比率を先に決める:1:1(汎用)/4:5(縦強)/9:16(ストーリーズ)。比率が統一されるだけで見栄えが跳ねます。
  • 3枚または6枚セット:導入→主役→余白(3枚)、もしくは“広→中→寄り×2セット”(6枚)。
  • テキストは1行:テーマ+場所+季節のみ。ハッシュタグは固有タグ+一般タグの二段(#lushfoil #photography #landscape 等)。
  • 色を揃える:WB固定/コントラストの幅を合わせ、連投で壁面が整うように。

やりがちNG:名場面を詰め込み過ぎて主役が分散/縦横が混ざって壁面がバラつく/文字説明で世界観を壊す。

メタデータ管理と共有フロー

  1. 命名規則YYYYMMDD_Location_Seq_Lens_Look.jpg(例:20250815_Lake_03_50mm_Classic.jpg)。
  2. アルバム構成00_Select(採用)/10_Zine(配列)/20_SNS(比率別)を分ける。
  3. コンタクトシート:採用6/12/24枚をサムネ並べ→PDF化→講評や共有にすぐ使える。
  4. バックアップ:クラウド+外付け(3-2-1原則)。SNS出し後に出力データだけ別フォルダ退避で再利用を容易に。

チーム共有のコツ
①コンタクトPDFを先に回す → ②採用に★印 → ③比率テンプレに当て込む。
“撮る人と出す人”の連携が爆速になります。

作品の出口が整うと、撮影時の判断(どこで切るか/何を残すか)も鋭くなります。次章では、快適に続けるためのパフォーマンスと操作の最適化を提案します。

快適さとアクセシビリティ

長時間の“歩く→探す→撮る”を気持ちよく続けるには、描画負荷の最適化操作導線の短縮、そして誰でも使えるUIが要です。ここでは実務目線の推奨プリセットと、操作・UIの改善ポイントをまとめます(機能名は一般的な呼称。ゲーム側の表記に合わせて置き換えてください)。

描画設定:目的別プリセット(軽量/標準/リッチ)

項目 軽量(練習優先) 標準(バランス) リッチ(作品撮り)
解像度 / レンダースケール 100% / 90% 100% / 100% 100% / 120%(超解像対応ならON)
VSync / フレーム上限 ON / 60fps ON / 60–90fps ON / 30–60fps(構図安定優先)
影 / 反射 中 / 低 高 / 中 高 / 高
霧・粒子(雨・雪) 高(被写界深度と併用)
被写界深度(DOF) OFF 高(ボケの縁を確認)
ブルーム / グレア 中〜高(しきい値調整)
モーションブラー / フィルム粒子 OFF / OFF OFF / 低 OFF / 中(好み)
アンチエイリアス TAA(標準) TAA(標準) TAA+シャープ少々

コツ▶フレームが不安定だと三脚代わりの“構図固定”が難しくなります。まずは60fps安定を目標に、影→反射→霧の順で下げると破綻しにくいです。

操作:ワンアクションで到達できる配置に

  • クイックメニュー:露出補正・WB固定・AF/MF切替・グリッドON/OFF・ヒストグラム表示を一段目に。
  • カスタムボタン長押し=WBロックダブルタップ=露出−0.3EV押しながら=MF一時 など“癖”を体で覚える配置に。
  • ブラケティング:±0.7EV 3枚をワンキー。白飛びリスクの高い逆光で保険が効きます。
  • ガイド表示:三分割/対角線/水平器をトグル化。構図ドリル時にON→日常はOFFで画面をすっきり。
  • フォーカス支援:ピーキング色(赤/黄/水色)と太さを切替。霧や逆光ではハイコントラスト色が見やすい。

トビガスマル流・1分セットアップ
起動→グリッドON→露出−0.3EV→WB“晴れ/曇り”固定→ピーキング色を決定。
この初期ルーチンだけで歩留まりが大きく変わります。

アクセシビリティ:見やすく・迷わないUI

  • UIスケール:小・中・大の3段+個別スライダー(数値は装飾より視認性優先)。
  • カラープロファイル:色弱対応(Deuter/Prot/ Tritan)用のUI配色/ヒストグラム色を切替。
  • 文字・ガイドのコントラスト:最低4.5:1相当を目安に。逆光でも露出数値が読める太さに。
  • 揺れ・酔い対策:カメラシェイクOFF、FOV可変、被写界深度プレビュー時のズーム移行をスムーズに。
  • 入力支援:長押し→トグル切替/連打抑制/片手モード(キーを一列に集約)。
  • 音声・振動:シャッター・ロック時のみフィードバックON。通知は最小限で集中を保つ。

セレクトの省力化:比較と管理を早くする

  • A/B比較:直前の2枚をワンタッチ並べ。構図や露出の微差をその場で判断。
  • フラグ運用:◎(採用)/△(保留)/×(破棄)をショートカットに割当て、後工程を時短。
  • メタ情報のオーバーレイ:焦点距離・f値・SS・ISO・WB(K&Tint)を角表示。講評・振り返りにそのまま使える。

ここまで整えれば、撮影の集中力とセレクト速度がぐっと上がります。次章は仕上げとして、よくある質問(FAQ)をまとめ、導入前後の疑問を一気に解消します。

よくある質問(FAQ)

Q. 本作だけで写真は上達しますか? 現実の練習の代わりになりますか?

代替ではなく“強力な補完”と捉えるのが現実的です。構図・露出判断・時間帯の選択は反復で鍛えられますが、人との距離感・現場対応・実機の癖は実写でしか身につきません。
おすすめは ゲームで仮説 → 実写で検証 → 再びゲームで反復 の往復です。

Q. 必要スペックは? 快適に遊ぶ設定はありますか?

中堅GPU(例:GTX/RTX世代のミドルクラス)以上で60fps安定を目標に。影→反射→霧の順で品質を下げると破綻しにくいです。被写界深度やブルームはに抑え、まずは構図練習の環境を作りましょう。

Q. スクリーンショットの画質を最大化するには?

  • 解像度100%+レンダースケール上げ(可能なら120%)
  • アンチエイリアスTAA+シャープ少々でエッジを整える
  • UI非表示で保存し、A/B比較のためにメタ情報付きコピーも別保存

Q. RAWやEXIFのような情報は残りますか?

ゲーム出力は一般に画像ファイル(PNG/JPG)が基本です。現実のRAWに相当するデータはありません。代わりに、撮影時の設定(焦点距離・f値・SS・ISO・WB)を画面に表示・記録できると振り返りが楽になります(対応状況はゲーム内の設定をご確認ください)。

Q. 酔いやすいのですが、対策はありますか?

  • FOV(視野角)を広げるカメラシェイクOFF
  • 移動速度を一段下げる(特に室内)
  • 小刻みなパンを避け、止め→構図→撮影のリズムで

Q. コントローラーでも快適に操作できますか?

可能です。露出補正・WB固定・AF/MF切替など“撮影の核”はクイックメニューに割り当て、長押し=WBロック/ダブルタップ=露出−0.3EVのように癖を一貫化すると覚えやすくなります。

Q. SNSに投稿するときのコツは?

比率を先に決め(1:1 or 4:5)、3枚or6枚のシリーズにまとめます。WBとコントラストの幅を揃え、“肌・白・黒”の安定で統一感を出しましょう。説明文は1行に削ると世界観が保てます。

Q. ゲーム内で作った画像を商用利用できますか?

権利・利用ポリシーはタイトルごとに異なります。販売や広告利用を検討する場合は、公式の利用規約と各プラットフォームのスクリーンショットガイドラインを必ずご確認ください。人物や実在商標が映る場合は、現実と同様に配慮が必要です。

Q. 実写への“持ち帰り”は何から始めるべき?

ゲームで作ったショットリストをそのまま実写に。立ち位置・焦点距離・時間帯・光の向きを1行でメモし、現地で検証→比較すると学びが定着します。



まとめ:フォトシムが拓く“学び”と“楽しみ”

『Lushfoil Photography Sim』は、写真の核である「歩く → 探す → 撮る」を純度高く味わえる場です。
現実では難しい 時間・天候・ロケーションの反復練習ができ、構図と露出の判断を短時間で大量に試行できます。
一方で、人との距離感や実機のクセは現場でこそ磨かれる——だからこそゲーム↔実写の往復が最強です。

今日から試す“最短ルート”チェックリスト

  1. 比率・WB・露出を固定(例:4:5/晴れor曇り/−0.3EV)。
  2. 同じ被写体を28/50/90で各1枚、時間帯を朝/夕/曇で比較。
  3. 6枚に絞ってA/B比較→EXIF(仮想)付きでコンタクトシート化。
  4. 仮説を1行メモ(例:「逆光は−0.7EVで白守る」)→実写で検証
  5. 良かった設定をプリセット化して次の周回へ。

フォトシムは失敗コストゼロの研究室。ここで掴んだ“光の手触り”を、現場での一枚に持ち帰りましょう。

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