
こんにちは。映像で企業の“らしさ”を立ち上げるトビガスマル代表の廣瀬です。
先日、岡山を拠点に物流事業を展開する株式会社アスカートホールディングス様の採用動画制作をお手伝いしました。
いま、岡山の企業でも「採用動画をつくりたい」というご相談が急増しています。背景にあるのは、深刻な人手不足と、従来のテキスト求人では伝えきれない“会社の空気”や“人の魅力”を届けたいという想いです。
実際、トビガスマルでも採用動画制作の依頼はここ数年で3倍以上に増加。
動画が「人を動かす媒体」として注目されていることを、現場の肌感覚として強く感じています。
本記事では、岡山県内企業の成功事例とともに、採用動画の具体的な効果や制作のポイント、予算感や失敗しないチェックリストまで、徹底的に解説していきます。
採用に本気の会社が、動画で何を伝えようとしているのか――
そのリアルな最前線を、どうぞご覧ください。
目次
なぜ今、岡山で採用動画が必要なのか?
「求人を出しても応募がこない」「採用してもすぐ辞めてしまう」―― こうした声は、いまや大企業だけでなく、地元の中小企業や個人事業にも広がっています。
実際、2025年3月時点での岡山県の有効求人倍率は1.75倍(岡山労働局調べ)。これは、1人の求職者に対して1.75社が求人を出している状態を示しており、企業側にとっては過去最高レベルの“売り手市場”です。
求職者が知りたいのは「仕事内容」より「人と空気」
従来の求人情報といえば、仕事内容・給与・勤務地などの「条件」が中心でした。しかし、いまの求職者(特に20〜30代)は、それだけでは応募を決めません。
大切なのは、「その会社の“人”や“空気”が自分に合いそうか」という直感的な共感。
実際に、岡山市内の某大学キャリアセンターの調査では、学生の82%が“社員の雰囲気”を最重要視して企業選びをしているというデータもあります。
U・Iターン人材の呼び込みにも映像は有効
岡山県では、都市部からのUターン・Iターン人材の流入を支援する自治体施策も活発ですが、県外からの応募者が最も気にするのが「職場のリアルが見えない」ことです。
そこで力を発揮するのが、採用動画。 60秒〜180秒ほどの短い映像で、「実際に働く人」「会社の雰囲気」「地域との関わり」までを可視化できるため、遠方からの応募ハードルをグッと下げることができます。
求人票+動画が“新しい当たり前”に
また、岡山市・倉敷市の大学キャリアセンターでは、動画付き求人を前年比+28%のペースで推奨しており、就職活動中の学生が動画を見る時間も年々増加しています。
企業説明会や合同説明会に出られない小規模事業者でも、1本の動画をホームページ・採用サイト・SNSに展開することで「24時間365日、説明し続ける営業マン」を持てるのです。
次は、実際に岡山で採用動画を導入した株式会社アスカートホールディングス様の事例をご紹介します。
「地元企業×動画」がどのように成果につながるのか、リアルな制作現場を覗いてみましょう。
【成功事例】株式会社アスカートホールディングス(岡山)
2024年、私たちトビガスマルが採用動画制作を担当させていただいたのが、岡山県新見市を拠点にグループ経営を展開する「株式会社アスカートホールディングス」様です。
複数事業を抱える同社では、特に若手人材の確保・定着が課題となっていました。 「業務内容や理念に共感してもらえる層に届けたい」「堅すぎず、かといって軽くなりすぎないトーンで」 というご要望を受け、私たちは“地元企業らしさ”と“スケール感”の両立をコンセプトに、動画の企画・撮影・編集を行いました。
制作概要
項目 | 内容 |
---|---|
尺 | 2分30秒(横型・YouTube/自社採用サイト掲載) |
構成 | オープニング → 代表メッセージ → 現場紹介(製造・物流・環境) → 社員インタビュー → クロージング |
演出 | 4Kドローン空撮、シネマティックカラー調整(LUT)、ピンマイクによる高音質インタビュー |
「リアル」と「スケール感」の両立を狙った構成
アスカートホールディングス様の動画では、あえてナレーションを最小限に抑え、社員の声を中心に構成しました。 「社長がどんな人か」「どんな場所で、どんな人が働いているか」が映像だけで自然と伝わるよう、ドキュメンタリータッチの演出を採用。
現場のリアル感を重視するため、社員インタビューではカンペNG、岡山弁もOKというルールを設定し、言葉の“温度”を最大限に引き出しました。
導入部分の“インパクト”で記憶に残す
オープニングにはドローンで捉えた広大な物流拠点の外観を配置。 「おおっ、地元にこんな規模の会社が?」という驚きを狙い、地域外の求職者にも印象付ける演出です。
ドローン映像は、広報素材としての二次利用も視野に入れ、角度・タイミング・天候を計算して3回にわたり撮影。
特に井倉の山々を背景にしたカットは、企業のスケールと岡山らしさを同時に表現する名ショットになりました。
導入後の効果(担当者談)
動画公開後、「会社の雰囲気がよく分かって安心した」という声が多く、入社後の定着率アップにも貢献しているとのことです。
文章では伝えにくい社内の“空気”が伝わったと思います。
(アスカートホールディングス 採用担当様)
トビガスマルでは、こうした「企業の想い」と「リアルな現場」をつなぐ動画設計を大切にしています。 見栄えのいい映像以上に、「どんな企業で、どんな人が、どんな想いで働いているのか」──その“空気”こそが、応募者の心を動かすと信じています。
採用動画がもたらす3つの効果
「動画を使ったからといって、すぐに応募が倍増するわけじゃないですよね?」 そんな不安の声もよく聞きます。でも実は、採用動画は単なる“プロモーション映像”ではなく、応募の質・量・定着率までを左右する“選考前の面接”とも言える存在なんです。
1. 応募数・質の向上
トビガスマルが過去に制作した採用動画を掲載した企業では、動画視聴者からの応募率(CVR)は平均で1.8倍に。 また、同じ動画をSNSにも展開することで、新しい層の流入(Instagram経由の応募など)も生まれています。
特に効果が高いのは、次のような特徴を持つ企業です:
- 「どんな会社か分からない」と言われがちな業種(製造・運輸など)
- 業務が多岐に渡っており、文章では伝えにくい
- 地方拠点であり、認知度が低い
つまり、「見せれば伝わる」けれど「文章では伝えにくい」企業ほど、動画の効果が大きいということです。
2. 企業イメージの向上
採用動画は、「応募のためだけ」に使うものではありません。 YouTubeや会社HP、展示会のブース、自治体の支援事業、商工会の紹介動画などでも再活用でき、“会社紹介のオールインワン素材”として活躍します。
特に、ドローン映像・CG・シネマティックカラーなどを使った映像には、「最新性・成長性がある会社」という印象を与える力があります。 若手求職者に「古い会社っぽくない」「意外とオシャレ」と感じてもらえるのは、動画ならではの利点です。
3. ミスマッチ防止
求人で一番避けたいのは、「採用はできたけど、すぐ辞めた」という結果。 これは、会社の雰囲気や価値観が入社前にうまく伝わっていなかったことが原因で起こりがちです。
採用動画では、あえて“気取らないシーン”や“リアルな声”を入れることで、「うちの会社はこういう人に合ってます」という空気を映像で提示できます。
結果、入社前と後でのギャップが減り、定着率が向上するのです。
採用動画の掲載先と活用術:1本を何度でも使い倒す
採用動画は、作っただけではもったいない。 1本の動画をさまざまなチャネルに展開することで、認知・信頼・エンゲージメントを何倍にも高めることができます。
▶ 自社採用サイト・コーポレートサイト
最も王道の掲載場所。TOPページや「採用情報」セクションに埋め込むことで、訪問者の離脱を防ぎ、応募への導線を強化できます。
▶ 求人媒体(マイナビ・リクナビ・Indeedなど)
一部の大手求人サイトでは動画付き求人が標準機能になってきています。視覚的な差別化がしやすく、若手人材の関心を引きやすいポイントです。
▶ SNSでの再利用(YouTube Shorts・Instagram・TikTok)
横型動画から15〜30秒のショートクリップを抜き出して再編集すれば、ショート動画時代のSNSに最適化可能。 「社員の声」「現場風景」「代表のひとこと」など、使える素材は無限大です。
▶ 地元イベント・合同説明会・企業見学で上映
動画は「説明会のオープニングムービー」としても有効です。静的な資料に比べ、第一印象を演出しやすく、学生の緊張もほぐれるという声も。
▶ 商工会・自治体・地元金融機関との連携資料
意外に見落としがちですが、企業紹介動画は自治体や支援機関のプレゼン資料としても活用可。外部との連携強化にもつながります。
岡山企業が失敗しない採用動画 5つの制作ポイント
採用動画は、ただ作るだけでは効果を発揮しません。 「誰に届けるか」「何を伝えるか」「どう見せるか」を明確にした上で、戦略的に設計・運用することが成果を左右します。
ここでは、これまで数多くの岡山県内企業とご一緒してきたトビガスマルが、現場で蓄積した“失敗しないための制作ポイント”を5つに整理してご紹介します。
1. 目的とターゲットを明確にする
「新卒か中途か」「技術職か営業職か」「岡山県内在住者かUターン希望者か」―― まずは動画のターゲットを明確にしないと、メッセージは届きません。
例えば新卒学生向けなら、「若手社員の活躍シーン」「先輩・後輩の関係性」を前面に。
中途経験者向けなら「待遇」「キャリアの広がり」「働き方の柔軟性」などが訴求ポイントになります。
2. 企業の“強み”を冒頭30秒で伝える
視聴者の離脱は最初の30秒が勝負です。
「どこに魅力があるのか」「どんな未来が描けるのか」を、冒頭に打ち出しましょう。
岡山の企業の場合、「地域貢献」「独自技術」「人の温かさ」など、地味ながら響く強みを持っていることが多いです。 それを“映像の切り口”でどう見せるかがカギになります。
3. 社員インタビューは“素”でいい
台本通りのセリフは、視聴者にバレます。
とくに採用動画では、「本音っぽさ」「自然な表情」が信頼感を生みます。
岡山弁や方言も、むしろリアリティや安心感につながるため、“ありのまま”の言葉を拾う演出がおすすめです。
4. 縦型・ショート動画も同時に作る
いまやSNSで動画を見る多くの人が、スマホ縦型で“音なし再生”をしています。 YouTube ShortsやInstagram Reelsに対応するためにも、本編の横型とあわせて縦型ショートの素材を同時制作するのが効率的です。
トビガスマルでは、1回の撮影で「本編+縦型カット」をセットで設計するケースが増えています。
5. 公開後48時間のSNS広告運用
せっかく良い動画ができても、「誰にも見られない」では意味がありません。 そこで効果的なのが、動画公開から48時間以内のSNS広告ブーストです。
例えばInstagramやYouTubeで、岡山・倉敷・総社エリアに絞ったターゲティング配信をかければ、CPM180円前後で地元の若年層に効果的に届けることが可能です。
【無料テンプレート】採用動画の構成シナリオ例
「採用動画を作りたいけど、何をどう伝えたらいいか分からない」 そんなときは、まず基本構成テンプレートをベースにイメージをふくらませてみましょう。
シーン | 内容 | 時間の目安 |
---|---|---|
①オープニング | ロゴ・スローガン・地域風景(ドローン) | 〜10秒 |
②代表メッセージ | 企業理念、求める人物像 | 20〜30秒 |
③業務紹介 | 作業風景、製品、サービス内容 | 30〜60秒 |
④社員インタビュー | リアルな声/やりがい/人間関係 | 30〜60秒 |
⑤クロージング | 募集要項、連絡先、SNSリンク | 10〜15秒 |
この基本テンプレートに企業ごとの“らしさ”や“ストーリー”を肉付けしていくことで、 自分たちらしい動画を無理なく制作できます。
制作会社へ依頼する際のチェックリスト
採用動画は企業にとって“顔”になる重要なコンテンツ。 だからこそ、制作会社選びを間違えると「伝えたいことが伝わらない」「高いだけで効果がない」という結果にもなりかねません。
ここでは、私たちトビガスマルがこれまで数多くの採用動画に携わってきた中で、発注側が必ず確認すべきポイントを「現場目線」でまとめました。
✅ 1. 費用の内訳が明確か?
「一式〇〇万円」ではなく、撮影日数・編集工数・ナレーション・BGM・サムネイル制作など、項目ごとの費用内訳を出してもらいましょう。
見積もりに含まれない内容(修正回数や素材の著作権など)も明確にしておくことで、後のトラブルを防げます。
✅ 2. 岡山県内ロケ・申請の実績はあるか?
後楽園、美観地区、倉敷アイビースクエアなど、県内の人気ロケ地は許可が必要な場所も多数。 その点、自治体や施設との調整に慣れた制作会社なら安心です。
また、山間部や倉庫エリアなど、アクセスや機材搬入に工夫がいる撮影にも、現場経験が物を言います。
✅ 3. 制作過程の「見える化」があるか?
「完成したものを見たら、思ってたのと違う……」 これは制作会社とのコミュニケーション不足が原因で起こる典型例です。
トビガスマルでは、Frame.ioを使って、進行状況や編集プレビューをリアルタイム共有しています。 こうした“見える化”があると、社内報告もしやすく、関係者の合意形成もスムーズです。
✅ 4. 自社カルチャーを反映する工夫があるか?
テンプレート的な動画では、せっかくの魅力が埋もれてしまいます。 「企業理念」「地域との関わり」「制服・看板・アイテム」など、会社らしさを引き出す仕掛けがあるかを確認しましょう。
また、社員の参加意欲をどう引き出すかも大事なポイントです。 撮影に協力してもらうには、事前の共有や“ちょっとした演出”が欠かせません。
費用の目安と補助金活用の可能性
採用動画の制作にかかる費用は、構成の複雑さや撮影日数、ナレーションの有無などによって大きく変わりますが、トビガスマルでの事例では15万円〜50万円前後が主なレンジです。
内容 | 価格の目安 |
---|---|
企画+構成+撮影(1日)+編集+字幕 | 20〜30万円 |
ドローン撮影/ナレーション/BGM選定追加 | +5〜10万円 |
縦型SNS動画の同時制作 | +3〜5万円 |
補助金対象になる可能性も
事業内容やタイミングによっては、岡山県・新見市などの中小企業支援事業補助金を活用できる可能性があります。
たとえば:
- 採用活動を通じて地域定着促進を図る企業
- 高校生・大学生向けの情報発信を行う地域企業
- 外国人材向けに多言語対応のPR動画を制作する事業者
こうした事業であれば、制作費の一部補助(1/2・最大20万円など)が受けられる場合もあります。 申請には商工会議所や市の産業振興課との連携が必要なため、まずはご相談いただければ申請可否も含めてサポートいたします。
採用動画よくあるQ&A
採用動画をつくりたいけれど、不安や疑問があって踏み出せない―― そんな企業担当者の声に、Q&A形式でお答えします。
Q1:撮影はどれくらいの時間がかかりますか?
基本は1日〜1.5日で完了します。複数事業所がある場合や、ドローン撮影を複数回に分ける場合は2日以上かかることもあります。
Q2:社員の顔出しNGでも動画ってつくれますか?
もちろん可能です。
手元や作業風景、社屋・製品などのビジュアル素材とナレーションのみで構成する方法もあります。
Q3:うちの予算は20万円以下。それでもお願いできますか?
ご予算に応じたシンプル構成(1分以内の縦型動画、撮影1カ所)での提案が可能です。
また、補助金申請のお手伝いもいたしますのでお気軽にご相談ください。
Q4:BGMやナレーションも選んでもらえますか?
はい。著作権フリーのBGMやプロナレーターの手配、字幕デザインまでフルパッケージでご提案できます。
Q5:一度公開したあと、修正ってできますか?
はい。テロップ・字幕・ロゴの差し替えなど柔軟に対応しています。Frame.ioを通じて、修正指示もスムーズです。
まとめ:岡山企業の採用は、映像が変える
いま、動画は単なる「情報発信」ではありません。 「空気」を届け、「信頼」をつくり、「共感」で人を惹きつけるツールになっています。
岡山というローカルな舞台でも、“自分たちの言葉・映像・物語”をきちんと編み込んだ採用動画は、 求職者の心を動かし、「この会社で働きたい」と思わせる力を持っています。
トビガスマルでは、ドローンや4K編集などの映像技術と、人の“らしさ”を引き出すインタビュー設計を融合し、 その企業だけの“採用の物語”を映像に仕立てるお手伝いをしています。

「まずは話を聞いてみたい」「ざっくり見積もりだけほしい」そんな段階でも大歓迎です。
トビガスマルは、映像のことを一緒に考えられる“となりの制作会社”でありたいと思っています。
採用動画で、御社の未来に新しい風を吹き込みましょう。

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