
こんにちは。岡山の映像制作会社「トビガスマル」代表の廣瀬です。
「プレスリリースを出したいけど、書き方がわからない」
「送っても、記者の目に止まらない」
――こんな悩みを、地元の企業や団体から毎週のように耳にします。
実は、岡山のようなローカルエリアこそ“記事化”のチャンスが大きいことをご存じでしょうか。
競合が少ないうえ、新聞やテレビは「地域発の面白い情報」を常に探しています。
要点を押さえた 1 通のプレスリリースが、都市部以上の露出を生むことも珍しくありません。
本ガイドでは、新聞記者歴 25 年の経験をもとに、初心者でも再現できる「プレスリリース 書き方」をステップごとに解説。
タイトルの作り方から岡山メディア特有の送信タイミングまで、すぐ使えるコツを詰め込みました。
「晴れの国・岡山」発のニュースを正しく・強く・広く届けたい方は、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
はじめに:地方でも“記事化”されるプレスリリースとは?
企業の告知と報道向けPRの違い
ブログやSNSの「お知らせ」は、会社が言いたいことを自由に書く場所です。
一方、プレスリリースは新聞やテレビの記者に向けた“記事の材料”。
記者が最初にチェックするのは次の2点だけです。
- 構成がわかりやすいか
── だれが・なにを・いつ・どこで・なぜ・どうやって(5W1H)が一目でわかる - ニュースになる要素があるか
── 数字(金額・人数・比率)/唯一性(県内初・独自技術)/社会性(防災・SDGs)
この2つを満たせば「記事にしやすい便利な素材」。
逆に、前置きが長い、専門用語だらけ――そんな原稿は最後まで読まれずに終わります。
岡山だからこそニュース露出を狙いやすい理由
岡山でプレスリリースが採用されやすい3つの理由をまとめました。
- ネタ不足を補いたいローカルメディア
山陽新聞、RSK山陽放送、OHK岡山放送、テレビせとうち――
媒体は多いのに、東京ほどリリースは届きません。 - 競合が少ない
首都圏では1日1,000通以上のリリースが飛び交うのに対し、
岡山の編集部に届くのは多くても数十通。
要点を押さえた1通があれば目立てます。 - ご当地ワードが強い
「晴れの国」「フルーツ王国」「瀬戸内ブランド」――
全国の読者でも意味が通じるキーワードが豊富。
タイトルに入れるだけでクリック率が上がります。
つまり、岡山は“競争がゆるいブルーオーシャン”。
数字・唯一性・社会性を盛り込んだ1通のリリースが、都市部以上の露出を生む可能性を秘めています。
地方記者の目に留まる!プレスリリース4大基本構成
1. 見出し:数字・唯一性・社会性で28文字以内
タイトルは新聞1行+検索結果に収まる全角28文字以内がベストです。
▶︎ 型:【岡山×固有名】数字/“初”/社会課題 — 本文キーワード
例:
【岡山×食品ロス削減】規格外白桃30t再活用のクラフトシードル新発売
数字=30t、唯一性=規格外白桃、社会性=食品ロス削減──この3点を盛り込むと、記者が「記事にしやすい」と判断します。
2. リード文:5W1H+“今”感で2行に凝縮
概要は100〜120字。
「誰が・何を・いつ・どこで・なぜ・どうやって」を1文で示し、続けて数字・社会性を添えます。
例)岡山市の◯◯㈱(代表:△△)は7月1日、県内初となる規格外白桃を活用したシードル〈PEACH ZERO〉を発売し、年間30トンのフードロス削減を目指す。
“今だけ”(期間限定・初開催など)の要素を入れると速報性がアップし、見出し候補に選ばれやすくなります。
3. 本文:ファクト→データ→コメントの順で書く
段落ごとに1テーマ=3行を目安に、流れは
①事実(WHAT)→②数字・データ(WHY)→③コメント(VOICE)。
段落 | 書き方の例 |
---|---|
① 事実 | 「○○㈱は新商品〈PEACH ZERO〉を発売」 |
② データ | 「年間廃棄白桃1,200tのうち30tを原料に再利用」 |
③ コメント | 「代表・△△氏『農家さんの努力を無駄にしたくない』」 |
この並びにすると、記者は文章を切り貼りするだけで原稿が完成し、採用ハードルが大幅に下がります。
4. 問い合わせ欄:即取材OKの体制を見せる
最後に連絡先を箇条書きで。携帯番号や土日対応の可否を書くと安心感がアップします。
- 会社名:○○株式会社
- 担当者:広報部 山田
- TEL:070-1234-5678(8:00-20:00/土日対応可)
- E-mail:press@example.co.jp
- 所在地:岡山市北区〇〇-〇-〇
「資料はすぐ追加で送れます」「撮影場所の調整も可能です」——こうした一言を添えると、取材依頼率がさらに高まります。
ローカル記者が“書きたくなる”プレスリリースの条件
数字で信頼感を出す:金額・動員・予測
記者が記事に書くとき、一番使いやすい情報は具体的な数字です。
「多くの来場者が見込めます」より、
「昨年1,200人→今年1,500人(+25%)を見込む」
のほうが、読者も成果をイメージしやすくなります。
数字を書くときのコツ
- 比較:前年・他社・県平均――基準を示す
- 単位:トン/%/人――読みやすい単位を選ぶ
- 理由:数字の裏にある要因も一言添える
例「SNS動画施策で来場+25%」
唯一性を証明:“初”や“独自”は必ずエビデンス付きで
「県内初」や「業界唯一」はニュースの見出しに最適ですが、
裏付けがないと一瞬で信用を失います。
最低限、次のどちらかを脚注に入れましょう。
- 調査主体:自社調べ/〇〇リサーチ/県統計など
- 調査範囲:主要メーカー5社比較/県内100社調査 など
例:
※2025年4月 〇〇リサーチ調べ(岡山県主要醸造メーカー10社を比較)
この一行があるだけで、記者は「裏は取れている」と判断しやすくなります。
地域課題やSDGsとつなげる:社会的文脈を入れる
ローカル紙・局は「地域の課題を解決するニュース」を特に求めています。
岡山であれば、西日本豪雨の防災・フードロス・高梁川の環境保全などが代表例。
自社の取り組みをSDGsゴールや県が掲げる政策と結び付けると、
経済面の記事だけでなく社会面・特集面への掲載チャンスも広がります。
社会性を盛り込む小ワザ
- ゴール番号を添える:「SDGs12(つくる責任つかう責任)に貢献」
- 県や市の計画名を引用:「岡山市“食品ロス削減計画”と連携」
- 公共データを入れる:「県内農家の廃棄率は年間◯%」
社会的背景を一文添えるだけで、記者は
「この記事は地域の課題解決にも触れられる」と判断し、採用率が大幅にアップします。
配信戦略:届く相手とタイミングを見極める
岡山の記者・番組・媒体をリストアップする方法
① Googleニュース検索で自社キーワードを入れ、最新記事を書いた記者名をメモします。
② SNS・LinkedInで記者の直通メールを探します。
③ スプレッドシートに〈媒体/部署/氏名/メール/電話/関心トピック〉を整理し、50件以内に厳選。
POINT:BCC一斉送信は嫌われるので、個別送信が鉄則です。
新聞・テレビ・Webで異なる“ベスト送信時間帯”
媒体 | ベスト到着 | 理由 |
---|---|---|
山陽新聞(朝刊) | 掲載2営業日前10:00 | 11時編集会議に間に合う |
テレビ報道 | 2週間前 | ロケハン・台本作成に日数が必要 |
Webニュース | 午前中 | 15時の一括更新枠を狙える |
送ったあとの24時間で差がつく!フォローアップ術
送信翌日の10〜11時に、電話は1回だけ。「資料は足りていますか?」と聞き、追加画像や動画を即送付できる体制を示しましょう。
しつこい催促は、編集部で“要注意企業”扱いになるのでNGです。
岡山メディア別の攻略ポイント
山陽新聞・RSK・OHKの傾向と対策
山陽新聞――県内シェア最大の夕刊紙。
・ニュース面はFAX必着が基本。
・経済面は掲載2営業日前10:00までにPDFメール+FAX併用がベター。
RSK山陽放送――報道ワイド〈RSKイブニングニュース〉の制作局。
・デスクは午前11時台に素材整理。この時間前後の電話は避ける。
・ロケが必要な案件は2週間前に映像提案までセットで送ると好印象。
OHK岡山放送――夕方の人気番組〈Live News イット!〉を担当。
・生活・グルメ系のネタは高画質写真<横1920×1080>2枚と、B-roll動画30秒をクラウドリンクで共有すると採用率アップ。
・メール件名冒頭は[岡山ニュース]
を推奨。
地方局が好む“絵になるネタ+数字”とは
テレビニュースは「映像映えするシーン」+「具体的な数字」のセットが鉄則です。
- 製造ラインのカット+「年間◯◯t削減」テロップ
- イベントの熱気を映したドローン映像+「来場1,500人」
- 子どもが体験する様子+「県内初の○○教室」
数字は比較対象(前年比、県平均など)とセットで示すと、アナウンサーが原稿に転用しやすくなります。
結果につながる効果測定と改善ループ
記事掲載をトラッキングする方法
配信して終わりではなく、掲載されたかどうかを把握することが次回改善の第一歩です。
おすすめ3ツール
- Googleアラート:社名・商品名を登録し、Web掲載を自動通知
- 新聞クリッピングサービス:紙面PDFを日次で収集し、掲載面・段数を記録
- JCCテレビデータベース:番組名・放送尺を検索し、露出秒数を把握
結果はスプレッドシートで一覧化し、媒体/見出し/掲載日/リンクを列にすると後から分析しやすくなります。
Googleアナリティクスで見るメディア流入
リリース本文や配信メールに貼るLP URLには、必ず
utm_source=pr&utm_medium=release
のようなUTMパラメータを設定。
GoogleアナリティクスでReferral元をセグメントすれば、
「プレスリリース由来のPV/CV」が一目で分かります。
さらに、Search Consoleで被リンク数と検索順位の変化を確認すると、SEO効果まで可視化できます。
取材→掲載→報告→改善サイクルの組み方
2週間を目安に、次のKPIをまとめます。
- 露出指標:掲載件数/放送尺/SNSシェア
- 行動指標:サイトPV/問い合わせ数/購入数
- SEO指標:被リンク数/検索順位変化
数字をもとに原因‐結果を分析し、
配信リストの精査・タイトル改良・追加素材の準備など次回アクションを決定。
このループを回すだけで、次回の作業時間を30%以上削減できます。
プレスリリースの書き方Q&A
最適な文字数は?
本文は400〜600字が目安です。
写真や図表を多く入れる場合は、300字程度でもOK。
大切なのは形容詞を減らし、事実と言質に絞ることです。
配信後、いつ連絡すればOK?
24時間以内に1回だけ電話で確認。
「掲載予定の有無」よりも、資料不足がないかを聞く方が好印象です。
再三の催促は“要注意企業”扱いになるので避けましょう。
NGワードや避けたい表現は?
- 裏付けのない「日本一」「世界初」
- 社内でしか通じない略語
- 競合を貶すネガティブ比較
- 「とても」「すごい」など主観形容詞の連発
これらは記者が事実確認に時間を取られる原因になり、採用率を下げます。
岡山発信を応援!トビガスマルのプレスリリース代行サービス
映像制作会社合同会社トビガスマルでは、新聞記者歴25年のスタッフが
メディア目線+SEOでプレスリリースを制作・配信します。
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- 県内外へ個別配信+到着確認
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