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Final Cut Pro(ファイナルカットプロ) 容量削減:プロジェクトを軽くする最適化術

代表社員 廣瀬高之

こんにちは、トビガスマル代表社員の廣瀬です!
Final Cut Proを使って動画編集をしていると、気がつかないうちにMacのストレージを圧迫していて「あれ、もう容量が足りない…」なんてことありませんか?

特に、大きなプロジェクトを扱う人や、長期的に編集を続ける人は要注意。実は、Final Cut Proが自動的に生成するレンダリングファイルやバックアップファイルが、思いのほかディスクを占領してしまうんです。
そこで今回は、最新情報も踏まえつつ、Final Cut Proで容量不足になりがちな原因と、その対策について詳しくまとめました。プロクリエイター視点でのポイントも交えて解説しているので、ストレージを最適に使いたい方はぜひ参考にしてみてください!

Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)の容量を圧迫する原因

自動生成されるレンダリングファイル

Final Cut Proでは、タイムライン上でスムーズに再生できない部分に対し、自動的にレンダリング用の一時ファイル(動画・音声)が生成されます​。デフォルト設定では編集作業を0.3秒間止めるとバックグラウンドでレンダリングが始まり、これらのレンダリングファイルが蓄積されていきます​。プロジェクトが大きく複雑になるほど大量のレンダリングファイルがディスク容量を占有し、気づかないうちに数百GB規模になることもあります​。これらはあくまで再生支援の一時データであり、オリジナルのメディアさえあれば再生成可能なファイルです​。したがって、必要に応じて削除する運用をしないと、不要なファイルがどんどんストレージ容量を圧迫する原因になります​。

メディアファイルのコピー

Final Cut Proではメディアを読み込む際に、ファイルをライブラリ内部にコピーして取り込む設定(管理メディア)と、元の場所から参照する設定(外部参照)を選べます。デフォルトでは「ライブラリにコピー」するため、読み込み元ファイルとライブラリ内に同一のファイルが二重に存在する状態になり、ストレージ容量も実質2倍消費します​。例えば100GBの素材を読み込んだ場合、ライブラリ内にも100GBがコピーされ合計200GBを要する計算です。また、インポート時に「最適化されたメディアを作成」(高品質のProResにトランスコード)や「プロキシを作成」にチェックを入れると、元のメディアとは別に最適化メディアやプロキシメディアまで生成されます。最適化メディアは元ファイルよりサイズが大きくなる傾向があり、プロキシも低解像度とはいえ追加のストレージを消費します。つまり、メディア取込時の設定次第ではライブラリ内にオリジナル・最適化・プロキシの3種類が存在し、容量が膨れ上がる要因となります​。プロの現場でも、メディアをライブラリ内に取り込む運用をするとバックアップやライブラリ複製の際にメディアまで毎回コピーされて非効率との指摘があり​、必要以上のメディアコピーは容量逼迫の大きな原因になります。

不要なバックアップファイル

Final Cut Proは編集内容のライブラリデータベースを一定間隔で自動バックアップします。デフォルトでは15分ごと(プロジェクトに変更があった場合)に現在のライブラリのバックアップファイルが作成され​、ユーザのホームフォルダ内「Movies/Final Cut Pro Backups」フォルダに保存されます​。バックアップファイルにはメディア自体は含まれずプロジェクトやイベントのデータベース情報のみのため比較的小さいですが​、長期間に渡り編集を続けたり多数のライブラリを扱っていると、このバックアップフォルダに過去のバックアップライブラリが蓄積されていきます。Final Cut Proは一定期間より古いバックアップを自動的に削除し「定期的にパージ」しますが​、それでも数多くのバックアップファイルが残っていると数GB以上の容量を消費してディスクを圧迫する可能性があります。またユーザーが意識せずともバックアップ用のライブラリが作成されるため、不要になった古いバックアップを放置すると無駄な容量占有につながります。

容量削減のための3つのステップ

不要なレンダリングファイルの削除

Final Cut Proのライブラリ容量を削減する最も効果的な方法の一つは、使われていないレンダリングファイルやその他の生成ファイルを削除することです​。これはアプリ上から安全に行え、オリジナル素材やプロジェクトはそのまま残ります。削除しても必要に応じて再レンダリング可能なので心配ありません​。

最新のFinal Cut Proでは以下の手順で不要ファイルをクリーンアップできます:

  • 手順1:Final Cut Proを開き、ライブラリもしくは特定のイベントを選択します。(ライブラリ全体の不要ファイルを消す場合はライブラリを選択)
  • 手順2:メニューから「ファイル」>「生成されたイベントファイルを削除…」(ライブラリ選択時は「生成されたライブラリファイルを削除…」)を選びます​。
  • ファイルメニューから「生成されたイベントファイルを削除…」を実行すると、選択したイベント内(ライブラリ選択時はライブラリ内)で自動生成された不要ファイルを削除できます。この操作は取り消しできないため注意が必要です​。

    手順3:表示されたダイアログで削除対象を指定します。レンダリングファイルについては「不要ファイルのみ」か「すべて」か選べるので、容量削減のためには「すべて」を選択します。また「最適化されたメディアを削除」「プロキシメディアを削除」にもチェックを入れます​。

    上のようにチェックを入れてOKをクリックすると、選択したイベント/ライブラリ内のレンダリングファイル、最適化メディア、プロキシメディアが一括削除されます​。これによりライブラリサイズが大幅に縮小し、不要データが占有していた容量を解放できます。特にプロジェクト完了後のライブラリでは、この操作によってライブラリ容量が元のメディア容量程度まで劇的に減少するケースも多く​、アーカイブや他デバイスへの保存が容易になります。

    ライブラリの最適化

    不要ファイルの削除以外にも、ライブラリ自体の構成を見直すことで容量を最適化できます。ポイントはライブラリ内に必要なものだけを残し、不要なメディアの重複やデータを整理することです。

    メディア管理の見直し:

    もしライブラリ内にオリジナルのメディアファイル(管理メディア)が多数含まれている場合、外部ストレージにメディアを移してライブラリ内のコピーを減らすことを検討しましょう。Final Cut Proの「ライブラリプロパティ > 設定を変更」でメディアの保管場所を外部フォルダに変更し、その後「統合」機能を使うと、ライブラリ内のメディアを指定フォルダに移動(外部化)できます​。これによりライブラリファイル自体のサイズを削減し、メディアはライブラリ外で一元管理できるようになります。逆に分散していたメディアをライブラリ内に統合することも可能ですが、容量削減目的であれば外部への移動が有効です​。

    不要なメディア・イベントの整理:

    ライブラリ内にもう使わないクリップやプロジェクト、イベントが含まれていれば削除または別ライブラリに移動し、本当に必要なものだけに整理します。Final Cut Proでは、ライブラリからクリップやイベントを削除すると元メディアは「ごみ箱」に移動する仕様なので​、ごみ箱を空にすればストレージ容量を取り戻せます​。Appleも公式に「使わないクリップ、プロジェクト、イベントを削除して容量を確保する」ことを推奨しています​。プロの現場ではプロジェクトごとにライブラリを分け、不要になったイベントはアーカイブ用ライブラリへ移すなどして、作業中のライブラリをスリムに保つ工夫も行われています。

    専用ツールの活用:

    大規模な映像制作では、ライブラリ内の不要ファイル検出やサイズ管理に特化したサードパーティ製ツール(Final Cut Library Managerなど)を使うケースもあります。こうしたツールはライブラリ内のレンダリングファイルやプロキシを一括で洗い出して削除するなど、手動では見落としがちな最適化をサポートしてくれます​。必ずしも必要ではありませんが、膨大なプロジェクトを扱うプロにとって効率的な管理を助ける選択肢です。

    バックアップファイルの整理

    自動バックアップにより蓄積したライブラリバックアップファイルも、定期的に整理することで容量を節約できます。基本的にバックアップはFinal Cut Proが古いものを適宜削除しますが​、プロジェクト完了後など不用意に多く残っている場合は手動で対処しましょう。

    以下のポイントを参考にしてください:

    バックアップの場所を確認:

    デフォルトでは先述の通りホームフォルダ内の「Final Cut Pro Backups」フォルダにライブラリごとのバックアップが保存されています​。Finderで当該フォルダを開き、ライブラリ名ごとのサブフォルダ内に時刻入りのバックアップファイル(拡張子.fcpbundle)が並んでいるのを確認できます。

    古いバックアップの削除:

    最新のバックアップや直近のいくつかを残し、それ以前の不要なバックアップファイルは削除して構いません(必要であればゴミ箱から完全に削除)。バックアップ自体はライブラリのデータベース情報のみでメディアを含まないため、削除しても編集済み動画が消えることはありません​。プロジェクトが無事完了しライブラリも健全な場合、何週間も前のバックアップは復元の必要性が低いため整理すると良いでしょう。

    バックアップ保存先の変更:

    Final Cut Proのライブラリプロパティでバックアップの保存場所を変更することもできます​。例えば外付けドライブ上のフォルダを指定すれば、今後の自動バックアップはそちらに作成されます。Appleもバックアップはライブラリとは別のドライブに保存することを推奨しており​、万一ライブラリのあるディスクが故障してもバックアップが残るようにする運用が望ましいです。内蔵ディスク容量に余裕がない場合も、バックアップ先を大容量の外付けに変えておくと安心です。

    なお、自動バックアップ自体を停止することも可能です(保存場所を「保存しない」に設定)が​、その場合は手動でライブラリのコピーを別途保存するなど自己管理が必要になります。基本的にはバックアップ機能はオンにしておき、必要な範囲で古いファイルを整理する運用が安全でしょう。

    効率的なデータ管理術

    外部ストレージの活用

    大容量の素材やライブラリを扱う場合、外部ストレージ(外付けドライブ)を積極的に活用することで内蔵ディスクの圧迫を防げます。Final Cut Proのライブラリ自体も、内蔵ストレージではなく余裕のある外付けドライブ上に保存・編集することが可能です。Appleも公式に「追加のストレージデバイスへライブラリを移動する」ことを案内しており、特に起動ディスクの残容量が少ない場合はライブラリを外付けドライブ(APFS形式推奨)へ移すよう推奨しています​。外付けストレージ上でライブラリを運用すれば、今後のプロジェクトに十分な空き容量を確保できるだけでなく、別のMacへの持ち運びも簡単になります​。実務上も、Macノートとデスクトップ間で作業を移行するプロユーザはライブラリを高速なポータブルSSDに入れて持ち歩くことが多いです。また、購入時にWindowsフォーマット(ExFATやNTFS)のドライブを使う場合はAPFSに再フォーマットすることが推奨されています​。これはFinal Cut Proのパフォーマンスと安定性のためで、特に大容量の4K映像などを扱う際はAPFSフォーマットのSSDやRAIDドライブを使うとスムーズです。

    メディアファイルの外部参照

    上記のように外付けストレージを使う際、メディアの管理方法として「ライブラリにコピーせず外部参照にする」設定が重要になります。Final Cut Proではメディア読み込み時に「ファイルをそのままにする」オプションを選択することで、ライブラリ内にファイルをコピーせず元の場所にあるメディアを参照リンクする形で取り込めます​。内部的にはシンボリックリンク(エイリアス)のみをライブラリに格納し、本体ファイルは元フォルダに残す仕組みです​。この方法を使えば、前述のようなメディア重複による容量の無駄遣いを回避でき、ライブラリ自体は極力小さく保てます。特に多数のプロジェクトで同じ素材を使う場合でも、各ライブラリがそれぞれ素材を抱え込まないため効率的です。実践上も、プロの編集者は大容量のオリジナル素材は「メディア用」外付けHDD/SSDに保管し、Final Cut Proではそれを参照させる運用を取ることが一般的です。Apple公式もライブラリには内部管理(Managed)と外部参照(External)の2形態があることを説明しており​、用途に応じて使い分けるよう推奨しています。外部参照の場合、素材ファイルを移動・リネームするとリンク切れを起こす点には注意が必要ですが、万一リンク切れしてもFCPの再リンク機能で容易に復旧可能です。適切に管理すれば、外部参照は容量節約と複数プロジェクト間での素材共有に大きなメリットがあります。

    プロキシメディアの活用

    プロキシメディアとは、オリジナル素材より低解像度・低ビットレートのコピー動画で、編集作業を軽快にするために利用します。Final Cut Proでプロキシを作成すると、例えば4Kの映像から1080pや720p相当のProRes Proxyファイルが生成され、オリジナルよりファイルサイズが大幅に小さくなります(圧縮率や元素材によりますが、容量が数分の一以下になるケースもあります)。編集時にビューアを「プロキシ表示」に切り替えれば、オリジナルでは重い素材でも軽いプロキシでストレスなく編集可能です。プロキシを活用したワークフローでは、オリジナルの高解像度素材は大容量ストレージに置いたままにし、手元の高速ドライブ(内蔵SSDやポータブルSSD)には小容量のプロキシだけを持ち出す、といったことも可能になります。実際、出先でラップトップのみで編集する際や、内蔵SSDが1TB程度しかない場合でも、プロキシだけなら十分収まるため非常に有効な手法です。最終出力時にはFCPが自動でオリジナルに差し替えてエクスポートするため画質劣化の心配もありません。さらに、プロキシファイルもレンダリングファイル同様に不要になれば削除して問題ない補助データなので​、プロジェクト完了後にプロキシを消せばその分の容量も取り戻せます。プロキシ作成には時間と一時的な容量が必要ですが、大規模プロジェクトほど結果的に作業ディスク容量を節約できるため、容量とパフォーマンスのトレードオフを考慮して活用すると良いでしょう。

    Final Cut Proの設定を見直す

    バックグラウンドレンダリングの停止

    「容量圧迫の原因」の項で触れたバックグラウンドレンダリングは、利便性と引き換えに大量の一時ファイルを生みます。そこでバックグラウンドレンダリングをオフにすることで、不必要なレンダリングファイルの増加を抑制できます。設定方法は簡単で、Final Cut Proのメニューから「環境設定」>「再生」タブへ進み、「バックグラウンドレンダリング」のチェックを外すだけです​。こうすると編集中は自動レンダリングされなくなり、必要な場合に手動でレンダリング(メニューの「選択範囲をレンダリング」やタイムライン上のレンダリングコマンド)を実行する運用になります。プロユーザーの多くは、この設定をオフにした上で必要な箇所だけ適宜レンダリングし、作業後にまとめて不要ファイルを削除するワークフローを採用しています​。特に高性能なMacではバックグラウンドレンダリング無しでも十分リアルタイム再生できる場合が多く、オフにしておけば気づかぬうちにストレージが消費される事態を防げます。一方、マシンスペックが低かったり4K編集で動作がカクつく場合はバックグラウンドレンダリングをオンにしておいた方が快適な場合もあります​。このため一概に全ユーザーでオフにすべきとは言えませんが、ディスク容量に余裕がない場合はまずオフを検討し、必要に応じて手動レンダリングと不要ファイル削除を組み合わせるのが実務的な解決策となります。

    キャッシュファイルの保存場所

    Final Cut Proでは、レンダリングファイルや解析データ、オーディオ波形、サムネイル画像などのキャッシュファイルの保存場所をユーザーが指定できます。デフォルトではライブラリ内(パッケージ内)に保存されますが、環境設定ではなくライブラリのプロパティ(インスペクタ)から変更可能です​。ライブラリを選択しインスペクタ下部の「ストレージ位置を変更」ボタンをクリックすると、キャッシュの保存先として任意のフォルダを指定できます​。例えば外付けSSD上に「FCPキャッシュ」フォルダを用意しておけば、以降そのライブラリのレンダリング/解析ファイル類はすべてそこに格納され、ライブラリ本体や内蔵ディスクの容量消費を抑えられます。これは大きなプロジェクトを扱う際に有効で、高速な外部ドライブをキャッシュ用のScratch Diskとして運用することで編集作業を安定させつつ内蔵ストレージの圧迫も回避できます​。キャッシュの外部指定はライブラリごとに行う必要がありますが、一度設定すれば既存のキャッシュを新しい場所へ移動するオプションも表示されるため​、プロジェクト開始時に設定しておくと良いでしょう。

    自動バックアップの間隔

    Final Cut Proの自動バックアップ間隔は内部的に約15分に設定されており、ユーザーインターフェース上では変更できません​。編集内容を細かく保護するための仕様であり、基本的にはこの間隔でバックアップが行われる前提で運用するのが望ましいです。とはいえ、前述のようにバックアップはライブラリデータベースのみとはいえ積み重なれば容量を取ります。頻繁なバックアップが不要と感じる場合や容量を極力抑えたい場合は、バックアップ保存先を外部ドライブに変更することがまず対策として挙げられます​。ライブラリプロパティの「バックアップ」項目で外部のフォルダを指定すれば、バックアップ自体は継続しつつ内蔵ディスクの負担を軽減できます​。また極端な場合、バックアップを「保存しない」に設定して自動バックアップを停止することも可能です​。ただし自動バックアップをオフにすると万一プロジェクトファイルが破損した際に復旧が困難になるため、代替手段として手動でこまめにライブラリをコピーしてバックアップを取るなどの自己管理が必要です。Appleもバックアップ機能はプロジェクト保護の命綱であると強調しており​、特別な理由がなければデフォルト設定(15分間隔・バックアップ保存先はMoviesフォルダ)で運用することが推奨されます。バックアップファイル自体は古いものから自動整理され「数日以上前のバックアップは自動的に削除」されるため​、通常はそれほど深刻に容量を圧迫することはありません。どうしても容量が厳しい場合のみ間隔調整の代替策として自動バックアップ停止や間引きを検討すると良いでしょう。

    Final Cut Pro 容量削減まとめ

    Final Cut Proで動画編集を続けていると、気づかぬうちに溜まっていくレンダリングファイルやバックアップファイル。これらを適切に管理できるかどうかで、編集作業の効率やストレージの余裕が大きく変わります。

    具体的には、レンダリングファイルの定期的な削除や、ライブラリを外部ストレージへ移動する設定の見直し、そしてバックアップファイルの整理などが効果的。さらに、プロキシメディアを活用することで、外出先でもスマートに作業できるようになります。

    動画編集を“スマート”にこなすためには、不要なデータを溜め込まないことが大切。今回ご紹介した方法を実践して、ぜひ快適なFinal Cut Proライフを送ってみてくださいね。

    もし「こんなトラブルが…」「もっと効率化したい!」などご相談があれば、いつでもトビガスマルへお問い合わせください!

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