こんにちは。合同会社トビガスマル代表の廣瀬です。
動画制作のご相談をいただくとき、最初に聞かれることがあります。
「どんな動画を作ればいいですか?」
「何分くらいがいいですか?」
「撮影は何日くらい必要ですか?」
「SNS用とホームページ用は分けた方がいいですか?」
もちろん、どれも大切な質問です。
ただ、私たちが最初に確認したいのは、そこではありません。
まず考えるべきなのは、その動画で誰に、何を伝え、見た人にどう動いてほしいのかということです。
動画制作において、企画はとても重要です。
どれだけきれいな映像を撮っても、どれだけかっこよく編集しても、企画の軸が曖昧なままだと、見た人の心には残りません。
逆に、企画がしっかりしている動画は、派手な演出がなくても伝わります。
会社の想い。
商品の魅力。
地域の空気。
周年の意味。
採用したい人へのメッセージ。
こうしたものを整理し、一本の動画として伝わる形に設計すること。
それが、動画企画の役割です。
この記事では、これまで企業PR動画、周年動画、地域PR動画、採用動画、イベント映像などを制作してきた経験をもとに、動画企画を考えるときに大切にしているポイントをまとめます。
目次
動画企画とは、撮影前に作る「設計図」
動画企画というと、面白いアイデアを出すことだと思われるかもしれません。
もちろん、アイデアも大切です。
しかし、実際の現場で大切なのは、思いつきよりも設計です。
誰に届けるのか。
何を伝えるのか。
どこで見てもらうのか。
見たあとにどう感じてほしいのか。
どんな行動につなげたいのか。
このあたりが決まっていないまま撮影に入ると、素材はたくさんあるのに、編集段階で迷うことになります。
「このカットは使うべきか」
「このインタビューは長すぎるのではないか」
「会社紹介なのか、採用動画なのか、商品紹介なのか」
「結局、何を一番伝えたい動画なのか」
こうした迷いは、撮影後ではなく、企画段階で整理しておくべきものです。
動画企画は、撮影や編集の前に作る設計図です。
この設計図があるからこそ、撮影で何を撮るべきか、編集で何を残すべきか、公開後に何を成果として見るべきかが明確になります。
まず決めるべきは「動画の目的」
動画企画で最初に決めるべきことは、動画の目的です。
動画を作る目的は、案件によって大きく異なります。
- 会社の認知度を高めたい
- 商品やサービスの魅力を伝えたい
- 採用応募を増やしたい
- 周年事業の節目を伝えたい
- 地域の魅力を発信したい
- イベント当日の様子を記録したい
- SNSで興味を持ってもらいたい
- 営業資料として使いたい
目的が違えば、動画の作り方も変わります。
たとえば、採用動画であれば、求職者が知りたいのは、会社の雰囲気、働く人の声、仕事のやりがい、入社後のイメージです。
一方、周年動画であれば、これまでの歩み、支えてくださった方への感謝、これからの方向性を伝える必要があります。
商品紹介動画であれば、機能や特徴だけでなく、使う人の課題がどう解決されるのかを見せることが大切です。
このように、動画の目的によって、必要な構成も、撮影内容も、ナレーションも、編集のテンポも変わります。
だからこそ、最初に目的を明確にすることが重要です。
「誰に届ける動画なのか」を具体的にする
次に考えるべきなのが、ターゲットです。
動画は、多くの人に届けたいと思うほど、誰にも刺さらない内容になりがちです。
「地域の人にも見てほしい」
「取引先にも見てほしい」
「社員にも見てほしい」
「採用希望者にも見てほしい」
「お客様にも見てほしい」
もちろん、その気持ちは分かります。
しかし、一本の動画で全員に同じ熱量で伝えようとすると、メッセージがぼやけます。
動画企画では、まず一番届けたい相手を決めることが大切です。
たとえば、同じ会社紹介動画でも、見る相手によって内容は変わります。
採用希望者に向けた会社紹介
採用希望者に向けるなら、会社の歴史よりも、働く人の表情や日常、入社後の成長イメージが重要になります。
取引先に向けた会社紹介
取引先に向けるなら、信頼感、実績、設備、品質管理、対応力などが重要になります。
地域に向けた会社紹介
地域に向けるなら、その会社が地域でどんな役割を果たしているのか、どんな想いで事業を続けているのかが大切になります。
同じ会社を紹介する動画でも、誰に向けるかによって、見せるべき顔が変わります。
ターゲットを決めることは、動画の可能性を狭めることではありません。
むしろ、伝える力を強くするための作業です。
動画のコンセプトを決める
目的とターゲットが決まったら、次にコンセプトを考えます。
コンセプトとは、動画全体を貫く考え方です。
簡単に言えば、この動画を一言で表すと何かという軸です。
たとえば、周年動画であれば、次のようなコンセプトが考えられます。
- 創業者の想いを未来へつなぐ
- 地域とともに歩んだ50年
- 社員の挑戦が会社の歴史をつくってきた
- 感謝を伝え、次の10年へ進む
採用動画であれば、次のようなコンセプトが考えられます。
- 未経験から成長できる職場
- 地域に必要とされる仕事
- 人の暮らしを支える現場
- 若手が挑戦できる会社
コンセプトが決まると、動画に入れるべき要素と、入れなくてもよい要素が見えてきます。
逆に、コンセプトがないまま制作すると、あれも入れたい、これも入れたいとなり、結果的に長くて伝わりにくい動画になってしまいます。
動画は、情報を詰め込むほど良くなるわけではありません。
何を入れるかと同じくらい、何を入れないかも大切です。
企画段階で考えておきたい5つのこと
ここからは、実際に動画企画を考える際に整理しておきたいポイントを紹介します。
1. 見た人にどう感じてほしいか
まず考えたいのは、視聴後の感情です。
「すごい会社だ」と思ってほしいのか。
「ここで働いてみたい」と感じてほしいのか。
「この商品を試してみたい」と思ってほしいのか。
「この地域に行ってみたい」と感じてほしいのか。
「この会社に相談してみたい」と思ってほしいのか。
動画は、情報を伝えるだけでなく、感情を動かすメディアです。
だからこそ、どんな感情を残したいのかを最初に考えることが大切です。
2. 見たあとにどんな行動をしてほしいか
動画は、見てもらって終わりではありません。
採用動画なら、求人ページを見てほしい。
商品紹介なら、問い合わせてほしい。
周年動画なら、式典で想いを共有してほしい。
地域PR動画なら、訪問や参加につなげたい。
SNS動画なら、保存、シェア、プロフィール遷移につなげたい。
このように、見たあとの行動まで考えることで、動画の構成や最後の導線が変わります。
たとえば、問い合わせにつなげたい動画であれば、最後にサービス内容や相談方法を入れる必要があります。
採用につなげたい動画であれば、求人ページや採用サイトへの導線が必要です。
式典用の動画であれば、最後の余韻や次の登壇につながる終わり方を考える必要があります。
3. どこで見られる動画なのか
動画は、見られる場所によって作り方が変わります。
- ホームページに掲載する動画
- YouTubeで検索される動画
- InstagramやTikTokで流れてくる動画
- 式典会場の大きなスクリーンで流す動画
- 営業先でタブレットを使って見せる動画
- 展示会ブースで無音再生する動画
同じ素材を使う場合でも、見られる場所が違えば編集も変えるべきです。
SNSでは、冒頭の数秒がとても重要です。
式典会場では、音響やスクリーンの見え方が重要になります。
展示会では、音が出せない前提でテロップを多めにする必要があります。
ホームページでは、動画単体ではなく、ページ内の文章や問い合わせ導線との組み合わせが重要です。
「どこで見られるか」を考えずに作ると、動画そのものは良くても、使いにくいものになってしまいます。
4. 何を撮影すれば伝わるのか
企画段階では、撮影内容も整理します。
たとえば、会社紹介動画なら、社屋、作業風景、社員インタビュー、商品、設備、お客様対応、地域との関わりなどが候補になります。
しかし、すべて撮れば良いわけではありません。
大切なのは、目的に対して必要な素材を選ぶことです。
採用動画であれば、設備よりも人の表情が大切かもしれません。
周年動画であれば、現在の様子だけでなく、過去写真や関係者の言葉が必要になるかもしれません。
地域PR動画であれば、風景だけでなく、そこに暮らす人の声が重要になるかもしれません。
撮影は、企画の答え合わせです。
何を伝えたいかが決まっているからこそ、何を撮るべきかが決まります。
5. どのくらいの長さが適切か
動画の長さは、目的と使用場所によって変わります。
「動画は短い方がいい」と言われることもありますが、必ずしもそうとは限りません。
SNS広告であれば、15秒から30秒程度が向いている場合があります。
ホームページのトップに置く動画なら、1分前後が見やすいこともあります。
採用インタビューなら、3分から5分程度でしっかり話を聞かせる方が良いこともあります。
周年式典で上映する動画なら、会場の流れに合わせて3分から7分程度が適している場合もあります。
大切なのは、長いか短いかではなく、見られる状況に合っているかです。
必要な情報を届けるために適切な長さを設計することが大切です。
YouTube動画の企画で大切なこと
YouTube向けの動画を企画する場合は、検索や関連動画、視聴維持率も考える必要があります。
元記事でも触れているように、YouTubeでは視聴者の満足度やエンゲージメントが重要です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
ただし、アルゴリズムばかりを意識しすぎると、動画の本来の目的を見失うことがあります。
大切なのは、検索されるテーマと、自社が本当に伝えたいことを重ねることです。
検索される言葉を知る
YouTubeでは、タイトルや説明文に入れる言葉も大切です。
たとえば、動画制作会社が「会社紹介動画」について発信するなら、視聴者が検索しそうな言葉を意識します。
- 会社紹介動画 作り方
- 採用動画 企画
- 周年動画 構成
- 企業PR動画 事例
- インタビュー動画 撮り方
ただし、キーワードを入れるだけでは不十分です。
検索した人が本当に知りたいことに答える必要があります。
冒頭で「見る理由」を伝える
YouTubeでは、冒頭で離脱されることが多くあります。
そのため、最初の数秒から十数秒で、見る理由を伝えることが大切です。
「この記事では」
「今回は」
「今日は」
とゆっくり始めるよりも、視聴者の悩みから入る方が伝わりやすいことがあります。
たとえば、
「会社紹介動画を作ったのに、最後まで見てもらえない」
「採用動画で何を話せばいいか分からない」
「周年動画を作ることになったけれど、構成が決まらない」
このように、視聴者の課題から始めると、自分ごととして見てもらいやすくなります。
1本で終わらせず、シリーズで考える
YouTubeでは、1本の動画だけで成果を出すよりも、関連する動画をつなげていく方が効果的です。
たとえば、動画制作ノウハウであれば、次のようにシリーズ化できます。
- 動画企画の考え方
- 構成台本の作り方
- 撮影前に準備すること
- インタビュー動画の質問例
- 編集で伝わりやすくするコツ
- 公開後の活用方法
視聴者が次に知りたい内容を用意しておくことで、チャンネル全体の回遊につながります。
トレンドを追うより、自社らしさを見つける
動画企画では、トレンドを知ることも大切です。
SNSで流行っている表現や、YouTubeで伸びているテーマを参考にすることはあります。
しかし、トレンドに乗ることだけを目的にすると、自社らしさが薄れてしまいます。
特に企業動画や周年動画では、流行の編集をそのまま真似るよりも、自社の価値が伝わる表現を選ぶことが大切です。
地域に根ざした会社なら、派手な演出よりも、現場の空気や人の表情の方が伝わるかもしれません。
長く続いている会社なら、最新感よりも、積み重ねてきた信頼を見せる方が合っているかもしれません。
若手採用を強化したい会社なら、社長の言葉よりも、実際に働く若手社員の声の方が響くかもしれません。
企画で大切なのは、流行をそのまま使うことではなく、自社らしさに合う形で取り入れることです。
動画企画でよくある失敗
ここでは、実際のご相談や制作現場で感じる、動画企画のよくある失敗を紹介します。
1. 伝えたいことを詰め込みすぎる
動画を作るとなると、あれも伝えたい、これも入れたいとなりがちです。
会社の歴史、商品、サービス、スタッフ紹介、代表挨拶、実績、お客様の声。
すべて大切です。
しかし、一本の動画に詰め込みすぎると、視聴者にとって何が重要なのか分からなくなります。
動画企画では、優先順位を決めることが大切です。
2. 誰に向けた動画か分からない
ターゲットが曖昧な動画は、言葉選びも映像の見せ方も曖昧になります。
採用希望者に向けた動画なのか。
お客様に向けた動画なのか。
取引先に向けた動画なのか。
地域に向けた動画なのか。
ここが決まっていないと、見た人が「自分に向けた動画だ」と感じにくくなります。
3. 使う場所を考えずに作ってしまう
動画は、作ったあとにどこで使うかが大切です。
ホームページ用に作った動画を、そのままSNS広告に使っても、冒頭が弱くて見られないことがあります。
式典上映用に作った動画を、そのままInstagramに投稿しても、文字が小さくて見づらいことがあります。
企画段階で、使用場所を決めておくことで、後から使いやすい動画になります。
4. 撮影当日に決めようとしてしまう
撮影当日に「何を話しましょうか」「どこを撮りましょうか」と考え始めると、時間が足りなくなります。
もちろん、現場で良いアイデアが出ることもあります。
しかし、基本の構成や撮影内容は事前に決めておくべきです。
当日は、予定していた内容を撮りながら、現場でしか撮れないものを拾っていく。
その方が、結果的に良い動画になります。
動画企画の簡単なチェックリスト
動画制作を考えるときは、まず以下を整理してみてください。
- この動画の目的は何か
- 一番届けたい相手は誰か
- 見た人にどう感じてほしいか
- 見たあとにどんな行動をしてほしいか
- どこで見られる動画なのか
- 動画の長さはどのくらいが適切か
- 撮影すべき場所・人・モノは何か
- 必ず伝えたいメッセージは何か
- 入れなくてもよい情報は何か
- 公開後にどう活用するか
このチェックリストを埋めるだけでも、動画の方向性はかなり整理できます。
まとめ|良い動画は、良い企画から始まる
動画制作では、撮影や編集に目が向きがちです。
もちろん、撮影技術や編集技術は大切です。
しかし、どれだけ映像がきれいでも、企画が曖昧な動画は伝わりません。
誰に届けるのか。
何を伝えるのか。
見たあとにどう動いてほしいのか。
どこで使うのか。
この設計があるからこそ、動画は成果につながります。
私たちトビガスマルでは、撮影や編集だけでなく、企画段階から一緒に考えることを大切にしています。
「動画を作りたいけれど、何を作ればいいか分からない」
「周年動画を作ることになったけれど、構成が決まらない」
「会社紹介や採用動画を、もっと伝わる内容にしたい」
そのような段階からご相談いただけます。
動画は、作ることがゴールではありません。
見た人に伝わり、心が動き、次の行動につながること。
そのために、まずは企画を丁寧に整えることが大切です。
動画企画・構成から相談したい方へ
トビガスマルでは、岡山県新見市を拠点に、企業PR動画、周年動画、採用動画、地域PR動画、SNS動画、イベント映像などの企画・制作を行っています。
- 会社紹介動画の企画
- 採用動画の構成づくり
- 周年動画・記念映像の企画
- 商品・サービス紹介動画
- YouTube動画の企画設計
- SNS用ショート動画の企画
- 地域PR・観光PR動画
撮影前の企画整理、構成台本、インタビュー設計、公開後の活用方法まで、目的に合わせてご提案します。
「まだ動画の内容が決まっていない」という段階でも大丈夫です。
まずは、誰に何を届けたいのかを一緒に整理するところから始めましょう。
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