動画制作・映像制作のご相談なら。岡山を中心に全国対応。
地域ソリューション

【2025年版】グリーンロケ補助金・助成金早見表|国・自治体の最新支援制度を徹底解説

代表社員 廣瀬高之

こんにちわ、クセノツヨイ映像制作会社トビガスマルの廣瀬です。
「グリーンロケ補助金って、どの窓口が何を支援してくれるの?」──打ち合わせで最近、良く飛んでくる質問です。
経産省・環境省・自治体・フィルムコミッション
…制度ごとに名称も申請書式もバラバラで、正直わかりにくい! そこで 2025 年版の最新情報を**“早見表”**にまとめました。

このガイドでは、グリーンロケ 補助金助成金 早見表をキーワードに、以下のポイントを5分で把握できるよう設計しています。

  • 国の主要スキームを一発比較(経産省/環境省/国交省)
  • 自治体・フィルムコミッションの地域特化制度を網羅
  • 補助率・上限額・対象経費を“差額ベース”で解説
  • トビガスマル流申請チェックリストで書類ミスをゼロへ
  • 2025→2026 に向けた新制度・改定スケジュールも先取り

ロケ現場はスピード勝負。企画段階で補助金のメドが立てば“環境配慮=コスト増”の思い込みを一刀両断できます。コーヒー一杯分で読めるので、ぜひ予算組みとスケジュール調整に役立ててください。では、グリーンロケの定義とメリットからスタートです!

グリーンロケとは?――定義とメリットを3分でおさらい

グリーンロケの正式定義

グリーンロケとは、撮影準備から撤収までの全工程で CO₂ 排出・廃棄物・水資源 を最小化し、地域経済にも配慮した撮影スタイルの総称です。経産省ガイドライン(2023)では、①再エネ移動手段 ②省エネ機材 ③リユース/リサイクル ④地域連携——この4要素を満たす制作を「環境配慮型ロケーション撮影」と明記しています。

世界的な潮流と国内の位置づけ

海外では Netflix・BBC が参加する Albert Consortium が 2022 年に共通指標を採択。ハリウッド大作の多くがグリーン認証取得を必須とし、サステナ撮影が“国際標準”になりつつあります。国内でも 2024 年に J-LOX+〈グリーン枠〉 が創設され、最大 1 億円の補助が受けられるなど、グリーン対応が競争力の新基準になってきました。

制作会社・クライアントが得られる3つのメリット

  1. コスト差額を補助金で圧縮…EV ロケバスや LED 照明の導入費が実質 1/3〜2/3 で済む。
  2. ESG・CSR で企画が通りやすい…広告主のサステナ報告書に直結し、プレゼン勝率 UP。
  3. 受賞・広報チャンス拡大…映画祭や業界賞の“グリーン撮影部門”応募条件をクリア。

要するに環境+コスト+プロモーションを一石三鳥で狙えるのがグリーンロケ。次章では、このメリットを最大化できる国の主要補助金・助成金を早見表で整理します。

【国の補助金】経産省・環境省・国交省の主要スキーム一覧

2025 年度に映像・コンテンツ産業が活用できる国レベルのグリーンロケ補助金は、主に3系統。補助率・上限額・対象経費が異なるため、企画の“環境差額”をどこまで圧縮したいかで使い分けるのがコツです。

クリエイター海外展開促進事業〈経産省/J-LOX+ グリーン枠〉

  • 補助率・上限:経費の 2/3 以内・上限1億円
  • 対象経費:EV/FCV ロケバス、LED 照明、カーボンオフセット費、リユーザブルセット
  • 申請の勘所:企画書にCO₂ 削減量(t-CO₂)を具体値で記載。外部認証(JPAA・PEARL 等)の取得証明が必須。
  • スケジュール:年2回公募・2次締切は 11 月末。採択後は四半期ごとに進捗報告。

脱炭素化支援事業〈環境省・コンテンツ産業省エネ枠〉

  • 補助率・上限:1/3〜1/2 ・上限 2,000 万円
  • 対象経費:バイオ燃料発電機、再エネ証書購入、高効率空調・蓄電池
  • 申請の勘所:CO₂ 削減計算書(Excel)を提出。KPI 達成報告書を撮影後30日以内に提出する義務あり。
  • スケジュール:一次公募 4 月、二次公募 6 月中旬。交付決定前の発注不可なので要注意。

観光振興事業費補助金〈国交省・地域観光資源活用型〉

  • 補助率・上限:経費の 1/2 ・上限 2,000 万円
  • 対象経費:地域木材でのセット製作、地元人材雇用、サステナブルケータリング
  • 申請の勘所:ロケ地の地域経済波及効果が採択の鍵。地元 FC と共同で「経済波及レポート」を同封すると加点。
  • スケジュール:一次公募 4 月中旬、二次は予算残次第。事前相談で採択率が大きく変わるため、企画段階で FC に連絡を。

トビガス的まとめ:大型案件で設備投資をガッツリ抑えたいなら経産省 J-LOX+。発電機や証書購入などエネルギー由来コストは環境省枠。地域連携を絡めるなら国交省枠──と経費項目ごとに“差額を分けて”申請すると自己負担を最小化できます。次章では、東京・北海道など自治体&フィルムコミッションの助成金を一覧で整理します。

【自治体&フィルムコミッション】地域ごとの減免・助成制度

国の大型スキームで“環境差額”を抑えたら、仕上げに自治体・フィルムコミッション(FC)の助成を上乗せして自己負担を最小化しましょう。ここでは 2025 年度に公募が確定している3エリアをピックアップします。

東京都|海外作品制作支援事業助成金

  • 助成率・上限:ロケハン・撮影とも 1/2(条件で 2/3)・上限 1,000 万円
  • 対象経費:EV ロケバス、LED 照明、燃料費、宿泊・人件費
  • 公募期間:第3回:~2025/11/28 (令和7年度)
  • ポイント:海外公開予定作品が対象。グリーン要件はLED/EV を3割以上利用で助成率アップ。事前エントリー必須。

北海道|北海道グリーンロケ支援補助金

  • 助成率・上限:1/3 以内・上限 300 万円
  • 対象経費:グリーン電源車、地域木材セット、廃材リユース、EV 充電設置
  • 公募期間:通年(予算消化しだい終了)
    ※要項:Screens Sapporo 2025/06/03 改定版
  • ポイント:ロケシーンの 30%以上を道内撮影で申請可。雪国特有の電力確保にバイオ燃料発電機が高評価。

九州エリア|福岡市・鹿児島県の SDGs 加点制度

  • 福岡市 映像誘客促進補助金:制作費の 1/2・上限 700 万円。CO₂ 排出削減と地元経済波及で加点。
  • 鹿児島県 SDGs ロケ支援:補助率 1/3・上限 200 万円。リユース率 50% 以上で “+50 万円” の上乗せ枠。
  • ポイント:九州各 FC はSDGs 指標を採点方式で運用。EV 車両・地産地消ケータリングを組み込むと採択率◎。

トビガス式アドバイス:国補助で設備、自治体助成で旅費・宿泊・人件費を賄う“経費2階建て”が最小負担の王道パターン。地域 FC とは企画段階で商談すると、加点要素(地元材セット・学生インターンなど)を提案してくれます。

補助金を最大活用する5ステップ【チェックリスト付き】

せっかくのグリーンロケ補助金も、申請書の不備やスケジュール遅延で差し戻されては元も子もありません。ここではトビガスマルが実践している“5ステップ”を公開します。ロケ企画のキックオフ時点でこのチェックリストを回せば、採択率と資金回収スピードが一気に上がります。

ステップ① CO₂排出量“見える化”ツール設定

  • ロケ日程を一括登録:envision、Albert Calculator JP など無料ツールを選択。
  • 現場チームで共有:スクリプト・演出・制作・ロケバス会社をワークスペースに招待。
  • 初日の走行距離・電力量を即入力:後追い入力は誤差が出るため、チーフ助監督か PA がその場でスマホ記録。

Point:国補助はCO₂削減量(t-CO₂)の根拠を細かく求められます。撮影開始日にツール設定しておけば、報告フェーズで泣かずに済みます。

ステップ② 併用シミュレーションで自己負担を最小化

  • 経費を3カテゴリに分割:①設備(EV・LED)②運用(燃料・宿泊)③地域還元(地元材セット)。
  • 国:設備 = 自治体:運用 に割り当てると重複受給を避けつつ補助率を最大化。
  • Googleスプレッドシートで試算:補助率セルに 0.5/0.66 を入力し“差額”を自動計算。

Point:経産省 2/3 + 東京都 1/2 の別経費区分で実質自己負担 20% 未満も可能。併用可否は事前に書面で確認(電話確認だけだと後でトラブル)。

ステップ③ EV・LED 機材の在庫確保と見積フォーマット統一

  • ロケバス会社へ“仮押さえ”メール:補助金交付決定前でも、空車を抑えておく。
  • LED照明レンタル:CRI(演色指数)と出力表を添付しておくと審査で高評価。
  • 見積フォーマット:全社統一し「差額列」を明示。補助対象経費が一目でわかる。

ステップ④ 事前協議&加点要素の仕込み

  • 自治体FCに企画書ドラフト送付:加点項目(地元インターン・木材セット等)を提案してもらう。
  • スポンサーCSR部と連携:企業側のESG KPIとロケのCO₂削減目標をリンクさせる。

ステップ⑤ 書類提出2週間前に“模擬審査”

  • 内部レビュー:制作・経理・法務の3部門でクロスチェック。
  • 第三者チェック:グリーン認証団体(JPAA/PEARL)にドラフト送付し、CO₂計算の妥当性を確認。

トビガス式まとめ:この5ステップを**キックオフ → ロケ準備 → 申請の3フェーズ**で回せば、グリーンロケ補助金は“後から慌てる帳尻合わせ”ではなく最初から組み込む資金計画になります。次章では、2025→26 年度に予定される新制度・改定スケジュールを先取りして解説します。

2025年度以降に予定される新制度・改定スケジュール

補助金は「採択されて終わり」ではありません。翌年度の制度改定を先読みしておくと、次回企画の資金計画長期設備投資の判断ミスを防げます。ここでは政府予算案・自治体議会資料・業界団体ヒアリングをもとに、2025→2026 年度に確実に動くトピックを3点ピックアップしました。

経産省|J-LOX++(仮称)の創設案

  • 概要:海外共同制作でのCO₂オフセット国際認証取得費を最大 80% 支援(予定)。
  • 想定時期:2026 年度第1四半期に試行枠を設置、27 年度本格実施。
  • 実務ポイント:現行 J-LOX+ 採択実績が優先枠になる見込み。2025 年度内に1本は採択を取っておくと有利。

環境省|「省エネ照明導入枠」の拡充

  • 概要:対象機材を LED だけでなく有機EL・レーザー光源まで拡大。補助率は現行 1/2 を維持。
  • 想定時期:パブコメが 2025/12 公開 → 2026/04 公募開始。
  • 実務ポイント:新機材はレンタル市場が希少。メーカーと購入前提のリース契約を含めた見積を準備すると採択率◎。

東京都|ゼロエミ・コンテンツ助成(EV充電ステーション補助付き)

  • 概要:ロケハン・撮影助成にEV 急速充電スタンド設置費を加算。助成率は 1/2、上限 1,500 万円+充電設備 300 万円。
  • 想定時期:都議会 2025 年夏に予算案可決後、同年 10 月プレ公募。
  • 実務ポイント:充電設備をロケ地に残置すると、地元自治会からの協力が得やすく、採択加点も狙える。

先読みのコツ:制度は「予算案→パブコメ→省令改正→公募」の順で動きます。パブリックコメント段階でドラフトを入手し、企画書を先行でブラッシュアップしておくと、正式公募時に最速で申請書を提出できます。

よくある質問(FAQ)――対象経費・報告義務など

Q1. 同じ経費で国と自治体の補助金を重複申請できますか?

A. 原則できません。同一経費の重複受給は「二重補助」として返還対象になります。設備費は国、旅費は自治体というように経費区分を分けるのが鉄則です。

Q2. EV ロケバスのレンタル料はどの補助金でカバーできますか?

A. 経産省 J-LOX+ グリーン枠 と東京都 ゼロエミ・コンテンツ助成が代表的。地方 FC の「交通費助成枠」も併用可ですが、重複にならないようロケ日を分けて計上する必要があります。

Q3. 書類の提出タイミングは?先に発注しても大丈夫?

A. 多くの補助金は交付決定前の発注・支払いを対象外としています。必ず「交付決定通知日」以降に発注書・契約書の日付を合わせてください。

Q4. CO₂ 削減量の計算はどのツールを使えば良い?

A. 経産省は envision、環境省は Albert Calculator JP を推奨。自治体はフォーマットを指定していないケースもありますが、いずれも計算根拠の提出が必須です。

Q5. 採択後に経費が増えた場合は追加申請できる?

A. 予算増額は基本不可ですが、経費科目の振替(例:宿泊費→交通費)は事前相談で認められる場合があります。変更契約書を提出して承認を得るのが安全です。


まとめ|今すぐ始める“低環境負荷”ロケ制作への第一歩

グリーンロケ補助金は、コスト削減・企画の通りやすさ・広報効果という三拍子をそろえた“映像制作のブースター”です。早見表で国と自治体の制度を把握したら、次の3アクションから着手しましょう。

  1. 企画書に環境目標を一行で明記
    ─ 例:「CO₂排出 ▲20%(2024年同規模比)」
    これだけで補助金審査と広告主のESG評価にダブル加点。
  2. CO₂“見える化”ツールを撮影前日にセット
    envision または Albert Calculator JP をロケ日程に同期。
  3. FC へ事前相談メールを送る
    ─ 企画ドラフト+撮影予定日を共有し、加点項目(地元材セットなど)の提案をもらう。

補助金は締切と書類精度が勝負。迷ったらクセノツヨイ映像屋・トビガスマルが並走します。企画の芽が出た時点でぜひご相談ください。グリーンロケを“標準装備”にして、地球にも予算にもやさしい映像制作を一緒に回していきましょう!

【更新履歴】最新公募情報&採択結果ログ

読者の皆さまがつねに最新の補助金情報を確認できるよう、トビガスマルでは四半期ごとに本記事を改訂し、主な変更点をこのセクションへ時系列で残しています。ブックマークしておくと、次回公募や採択結果の確認がスムーズです。

更新日 トピック 詳細/ソース
2025-09-13 初版公開 国補助 3 件+自治体 3 件を早見表化。
経産省 J-LOX+ グリーン枠の 2 次締切(11/29)反映。
2025-12-28 (予定) 四半期アップデート
  • 環境省「省エネ照明枠」に 有機 EL を追加予定(パブコメ原案)
  • 東京都“ゼロエミ・コンテンツ助成” プレ公募日を掲載
  • FAQ に「デポジット方式の前払い可否」を追記
2026-03-31 (予定) 採択結果・公募開始情報
  • J-LOX+ 2025 年度採択一覧(第1〜2回)掲載
  • 北海道グリーンロケ補助金 2026 年度予算額を更新

採択結果が公開されると補助残額が減り、競争率も変動します。企画進行中の方は、更新日に合わせて本セクションをチェックし、早めに経費シミュレーションを修正してください。

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

カテゴリーで探す
TOP