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ハイブリッド配信の音声設定で失敗しないために|会場音声とオンライン音声の考え方

代表社員 廣瀬高之

こんにちは。合同会社トビガスマル代表の廣瀬です。

弊社では、周年式典、記念講演、総会、セミナー、公開討論会、地域イベントなど、さまざまなオンライン配信・ハイブリッド配信をサポートしています。

その現場でいつも感じるのが、ハイブリッド配信で一番大切なのは、実は映像よりも音声だということです。

映像が少し粗くても、音声がしっかり聞こえていれば、内容は伝わります。

しかし、音声が聞こえない、声が二重に聞こえる、エコーが返る、ノイズが入る、オンライン登壇者の声が会場に届かない。

こうした音声トラブルが起きると、参加者はすぐに内容に集中できなくなります。

ハイブリッド配信は、会場参加者とオンライン参加者の両方に向けてイベントを届ける開催形式です。

会場にいる方には、マイクやスピーカーを通じて音を届ける必要があります。

一方で、オンライン参加者には、ZoomやYouTube Liveなどの配信システムを通じて音を届ける必要があります。

ここで難しいのは、会場で聞こえる音と、オンラインで聞こえる音はまったく別物だということです。

会場では問題なく聞こえていても、配信では声が小さいことがあります。

会場では自然に聞こえるBGMが、オンラインでは大きすぎることがあります。

オンライン登壇者の声を会場に返した瞬間に、エコーやハウリングが起きることもあります。

この記事では、ハイブリッド配信で音声トラブルを避けるために、弊社が現場で大切にしている考え方と、事前に確認すべきポイントをまとめます。

ハイブリッド配信の音声は、なぜ難しいのか

ハイブリッド配信の音声が難しい理由は、音の行き先が一つではないからです。

通常の会場イベントであれば、基本的には会場内に音が届けば成立します。

司会者の声。

登壇者の声。

来賓挨拶。

会場で流す動画の音声。

BGM。

これらが会場内のスピーカーから適切に聞こえていれば、参加者は内容を理解できます。

一方、完全オンラインのイベントであれば、基本的にはパソコンや配信システム上の音声を整えれば成立します。

しかし、ハイブリッド配信では、会場とオンラインの両方に音を届ける必要があります。

さらに、オンライン参加者やオンライン登壇者の声を、会場側に返す場面もあります。

つまり、音声の流れが一方向ではなく、双方向になります。

ここで設計を間違えると、エコー、ハウリング、二重音声、音量差、音声の遅延といったトラブルが起きます。

会場音声と配信音声は、同じようで別物

ハイブリッド配信でよくある誤解が、会場で聞こえている音をそのまま配信すればよい、という考え方です。

実際には、会場音声と配信音声は分けて考える必要があります。

会場の音響は、その場にいる人が聞きやすいように調整されています。

スピーカーの位置、部屋の広さ、反響、マイクの距離、参加者の人数によって、聞こえ方が変わります。

一方、配信音声は、オンライン参加者がイヤホンやパソコンのスピーカーで聞く音です。

会場で自然に聞こえる音でも、配信に乗せると小さすぎたり、こもったり、ノイズが目立ったりすることがあります。

たとえば、会場後方に置いたカメラのマイクで音を拾うだけでは、登壇者の声は遠く、反響した音になりやすいです。

オンライン参加者にとっては、とても聞き取りにくい音になります。

ハイブリッド配信では、会場の音をそのまま拾うのではなく、マイクや音響卓から必要な音を整理して、配信用に送ることが重要です。

音声トラブルで多いのは「二重音声」と「エコー」

ハイブリッド配信で特に多いトラブルが、二重音声とエコーです。

二重音声とは

二重音声とは、同じ声が少し遅れて二重に聞こえてしまう状態です。

たとえば、オンライン参加者の声を会場スピーカーから流し、その音を会場マイクが拾って再びオンライン側へ送ってしまうと、オンライン側では自分の声が遅れて返ってくることがあります。

これが起きると、話している本人は非常に話しづらくなります。

オンライン登壇者が自分の声の遅れを聞いてしまうと、言葉が詰まったり、話すテンポが崩れたりします。

エコーとは

エコーは、音が反射したり、別の経路で戻ったりして、声が響いて聞こえる状態です。

会場の反響が大きい場合にも起きますし、Zoomなどのオンライン音声がスピーカーから出て、それをマイクが拾ってしまう場合にも発生します。

オンライン配信では、少しのエコーでもかなり気になります。

会場ではそれほど気にならなくても、イヤホンで聞いているオンライン参加者には大きなストレスになります。

原因は「音の戻り」を整理できていないこと

二重音声やエコーの多くは、音の戻りを整理できていないことが原因です。

会場の声をオンラインへ送る。

オンラインの声を会場へ返す。

でも、会場へ返したオンラインの声は、もう一度オンラインへ送らない。

この整理が必要です。

ここで使う考え方が、いわゆるマイナスワンです。

簡単に言えば、相手に返す音から、相手自身の音を抜く設定です。

オンライン登壇者に会場の音は届ける。

ただし、オンライン登壇者自身の声は返さない。

このように音の経路を整理することで、二重音声やエコーを防ぎやすくなります。

ハイブリッド配信では、音声ミキサーが重要になる

ハイブリッド配信では、音声ミキサーがとても重要です。

音声ミキサーは、複数の音をまとめ、音量を調整し、必要な場所へ送るための機器です。

ハイブリッド配信では、次のような音を扱うことがあります。

  • 司会者のマイク
  • 登壇者のマイク
  • 来賓挨拶用のマイク
  • 会場で流すBGM
  • 上映する動画の音声
  • オンライン登壇者の声
  • 質疑応答用の会場マイク
  • 配信用パソコンからの音声

これらをただ全部混ぜればよいわけではありません。

会場に出す音。

配信に送る音。

オンライン登壇者へ返す音。

録画に残す音。

それぞれで必要な音が少しずつ違います。

たとえば、会場にはオンライン登壇者の声を出す必要があります。

しかし、配信側にオンライン登壇者自身の声を戻してしまうと、二重音声の原因になります。

このような整理を行うために、音声ミキサーやオーディオインターフェース、配信ソフトの設定が必要になります。

小規模配信と式典配信では、必要な音声設計が違う

ハイブリッド配信といっても、イベントの規模や内容によって必要な音声設計は変わります。

小規模なZoom配信の場合

小規模な会議や打ち合わせであれば、USBマイクや会議用スピーカーフォンで対応できることもあります。

参加人数が少なく、会場の広さも限られており、オンライン登壇がない場合は、機材をシンプルにした方が安定する場合もあります。

ただし、会場スピーカーから出た音をマイクが拾うとエコーが起きるため、マイクとスピーカーの位置には注意が必要です。

セミナー・講演会の場合

セミナーや講演会では、登壇者の声を明瞭に届けることが最優先です。

ピンマイク、ハンドマイク、演台マイクなど、登壇スタイルに合わせてマイクを選びます。

資料共有や動画再生がある場合は、その音声も配信に送る必要があります。

また、質疑応答がある場合は、質問者の声をどう拾うかを事前に決めておく必要があります。

周年式典・記念式典の場合

周年式典や記念式典では、音声の種類がさらに増えます。

司会、代表挨拶、来賓挨拶、表彰、記念講演、周年動画上映、BGM、オンライン登壇、会場からの質疑応答。

場面ごとに、必要な音が変わります。

特に周年動画を上映する場合、会場には映像と音が流れているのに、配信には動画の音が乗っていないというトラブルが起きることがあります。

これは、会場上映用のパソコンと配信用の音声経路が分かれているときに起きやすいです。

式典配信では、進行台本と照らし合わせて、どの場面でどの音を会場・配信・録画に送るのかを事前に確認しておくことが大切です。

Zoomを使う場合に注意したい音声設定

ハイブリッド配信でZoomを使う場合、Zoom側の音声設定も重要です。

Zoomは便利なツールですが、会場音響や外部ミキサーと組み合わせる場合、初期設定のままだと意図しない音声処理が入ることがあります。

使用するマイクとスピーカーを確認する

まず確認すべきなのは、Zoomがどのマイクとスピーカーを使っているかです。

パソコン内蔵マイクを使っているつもりはなくても、設定が内蔵マイクに戻っていることがあります。

外部ミキサーやオーディオインターフェースを使う場合は、Zoomの音声入力に正しい機器が選ばれているか確認します。

音声出力も同様です。

オンライン登壇者の声を会場に出す場合、Zoomの出力先をどこにするかが重要になります。

ノイズ抑制やエコーキャンセルの扱いに注意する

Zoomには、ノイズ抑制やエコーキャンセルなどの機能があります。

通常の会議では便利ですが、会場音響やBGM、動画音声、複数マイクを扱う配信では、音が不自然に変化することがあります。

音楽が途切れたり、BGMが小さくなったり、複数人の声が重なったときに片方が消えたりすることがあります。

そのため、イベント配信では、事前リハーサルでZoomの音声処理がどのように働くかを確認しておくことが大切です。

動画やBGMを流す場合は、音声共有を忘れない

Zoomで動画やスライドを共有する場合、画面共有だけでは音声が相手に届かないことがあります。

動画を流す場合は、画面共有時にコンピューター音声を共有する設定が必要です。

また、会場にも同じ動画音声を流す場合は、配信側と会場側の音量バランスも確認しておきます。

周年式典では、オープニングムービーや記念映像を流す場面が多いため、この確認は特に重要です。

事前リハーサルで確認すべき音声チェックリスト

ハイブリッド配信の音声トラブルは、事前リハーサルでかなり減らすことができます。

本番前には、最低でも以下を確認しておくことをおすすめします。

  • 司会者のマイク音声が会場・配信の両方に届いているか
  • 登壇者のマイク音声が会場・配信の両方に届いているか
  • 来賓挨拶用のマイク位置と音量は適切か
  • 会場からの質問者の声をどう拾うか
  • オンライン登壇者の声が会場に聞こえるか
  • オンライン登壇者自身に自分の声が返っていないか
  • 会場の音がオンライン登壇者に届いているか
  • BGMや動画音声が配信にも乗っているか
  • 配信音声と会場音声の音量差が大きすぎないか
  • 録画データにも必要な音声が残っているか
  • マイクの電池・予備マイク・予備ケーブルはあるか
  • ハウリングが起きやすいマイク位置になっていないか
  • 配信パソコンの通知音や操作音が配信に乗らないか

特に大切なのは、本番と同じ流れで音を確認することです。

マイクテストだけでは不十分です。

実際に司会者が話す。

登壇者が話す。

動画を流す。

オンライン登壇者が話す。

質疑応答を想定する。

このように、進行に沿って確認することで、本番中に起こりそうな問題を事前に見つけることができます。

音声トラブルを防ぐために、主催者が準備しておきたいこと

配信会社や音響担当者がいても、主催者側で準備しておくと安心なことがあります。

進行台本を早めに共有する

音声設計は、進行台本と深く関係しています。

誰が、いつ、どこで話すのか。

動画やBGMはどのタイミングで流すのか。

オンライン登壇やオンライン質問はあるのか。

表彰や記念撮影は配信に含めるのか。

こうした情報が分からないと、音声の設計ができません。

進行台本は、完成版でなくても構いません。

大まかな流れだけでも早めに共有しておくことで、必要な機材や確認事項が見えてきます。

会場の音響担当者と配信担当者をつなぐ

ハイブリッド配信では、会場音響と配信が別々の担当になることがあります。

このとき、事前に両者が話せているかどうかが非常に重要です。

音響卓から配信用の音声をもらえるのか。

どの端子で出せるのか。

会場スピーカーにオンライン音声を返せるのか。

BGMや動画音声はどこから出るのか。

このあたりを事前に確認しておかないと、当日になって「音が取れない」「端子が合わない」「オンライン登壇者の声を会場に出せない」といった問題が起きます。

オンライン登壇者とは事前接続テストをする

オンライン登壇者がいる場合は、必ず事前に接続テストを行うことをおすすめします。

当日の環境、使用するマイク、イヤホン、カメラ、ネット回線を確認します。

また、登壇者にはできるだけイヤホンやヘッドセットを使っていただく方が安全です。

パソコンのスピーカーから音を出しながら内蔵マイクで話すと、エコーやハウリングの原因になりやすいためです。

録画の用途を先に決めておく

配信音声と録画音声は、必ずしも同じ目的ではありません。

当日配信できればよいのか。

後日アーカイブとして公開するのか。

社内共有だけなのか。

講演部分だけを切り出すのか。

用途によって、どの音をきれいに残すべきかが変わります。

録画を後日活用する場合は、配信用の音声だけでなく、編集しやすい形で音を残すことも検討した方がよい場合があります。

よくある音声トラブルと対策

Q. 会場では聞こえているのに、オンラインでは声が小さいです

A. 会場スピーカーの音をカメラマイクで拾っている場合、配信では声が遠くなりやすいです。登壇者マイクや音響卓から直接音を取り、配信用に適切な音量で送る必要があります。

Q. オンライン登壇者が「自分の声が返ってくる」と言っています

A. オンライン登壇者の声が会場スピーカーから出て、その音を会場マイクが拾い、再びオンライン側へ戻っている可能性があります。マイナスワン設定や音声経路の整理が必要です。

Q. BGMや動画音声が配信に乗りません

A. 会場で流している音声と、配信に送っている音声の経路が分かれている可能性があります。動画再生パソコンや音響卓から、配信側にも音声を送る設定が必要です。

Q. Zoomで音楽や動画の音が途切れます

A. Zoomのノイズ抑制や自動音量調整が影響している可能性があります。音楽や動画を扱う場合は、リハーサルで音声設定を確認し、必要に応じて設定を調整します。

Q. 質疑応答の声がオンラインに届きません

A. 会場の質問者にマイクを使ってもらう必要があります。会場では地声で聞こえても、オンライン参加者にはほとんど届かないことがあります。質疑応答用のマイク運用を事前に決めておくことが大切です。

まとめ|ハイブリッド配信は、音声設計で満足度が大きく変わる

ハイブリッド配信では、映像の見え方も大切です。

しかし、参加者の満足度を大きく左右するのは音声です。

声が聞こえるか。

聞き取りやすいか。

二重に聞こえないか。

エコーがないか。

オンライン登壇者と会場参加者が自然にやり取りできるか。

ここが整っているだけで、イベント全体の安心感は大きく変わります。

逆に、音声トラブルが起きると、どれだけ映像がきれいでも、参加者は内容に集中できません。

ハイブリッド配信を成功させるためには、会場音声と配信音声を別物として考え、事前に音の流れを設計しておくことが大切です。

トビガスマルでは、周年式典、記念講演、総会、セミナー、地域イベントなどのハイブリッド配信をサポートしています。

会場の音響環境、進行台本、オンライン参加者の有無、録画・アーカイブ活用まで含めて、配信全体を設計します。

「会場では聞こえるのに、配信では音が不安」
「オンライン登壇者の声を会場に返したい」
「周年式典を会場とオンラインの両方に届けたい」
「音声トラブルが怖いので、事前に相談したい」

そのような段階からご相談いただけます。

ハイブリッド配信・オンラインイベントをご検討中の方へ

トビガスマルでは、岡山県新見市を拠点に、オンライン配信・ハイブリッド配信をサポートしています。

  • 周年式典のハイブリッド配信
  • 記念講演・セミナーのオンライン配信
  • 総会・会議のハイブリッド開催
  • オンライン登壇を含むイベント運営
  • 式典映像・BGM・資料を含む配信設計
  • 配信後の録画・アーカイブ活用

会場に集まる価値と、オンラインで届ける価値。

その両方を活かしながら、音声トラブルの少ない安定した配信を一緒に設計いたします。

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